藍、米ツアー初優勝にも「何も変わらない」

先週、フランスで行われた米国女子ツアー第16戦「エビアンマスターズ」で、自身初の米ツアー優勝を果たした宮里藍。今週はイギリスで行われる今季女子メジャー最終戦の「全英リコー女子オープン」に出場する。トーナメントウィークの火曜日、誰よりも先に公式記者会見に招かれた宮里は、多くの外国人記者からもお祝いの言葉を貰っていた。

「最初は言葉や文化の違いを受け入れないといけないこともあって、自分のプレーが出来ずに自信を無くした時もあったけど、今はそれらが噛み合って、また自信が戻ってきています」。宮里はいつもと変わらぬ落ち着いた表情で先週の優勝を振り返った。

米ツアー初挑戦から4年で掴んだ初勝利。ようやく一つの壁を乗り越えた宮里は、「良い意味で力みが無くなったと思います」と、優勝前後の気持ちの変化を説明する。それでも、この1勝で浮かれ続けているわけではない。

イギリス入りした月曜日に両親と対面することが出来たという宮里だが、「私は気持ち的に落ち着いてしまっていて、あまり感動的では無かったです」と、大喜びする両親とは対照的に、気持ちは既に次を向いている。

「一番難しいのは、勝ち続けること。1（勝）から2、2から3と行けたら理想的だけど、それをやる為に、後半戦も今年初めからシーズンを通してやってきたことを強く持ち続けたい。それが出来れば大丈夫だと思います」。他人のプレーや周りに影響されずに、自分の目の前の一打に集中すること。宮里は、「特にやることは変わらないです」ときっぱりと言い切った。

今週のロイヤルリザム＆セントアンズは、狭くて硬いフェアウェイに、深いラフとポッドバンカー、さらに強い風が選手を惑わせる難コース。もともと我慢のゴルフを得意としている宮里にとっては、2週連続優勝も決して不可能な話ではない。