メジャーかオーガスタか 笹生優花は“究極の2択”に即答
◇米国女子メジャー◇ANAインスピレーション 事前(30日)◇ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)◇6763yd(パー72)
例年アマチュアが数多く出場するメジャー初戦だが、今週のフィールドには2020年「全英女子アマ」優勝のアリン・クラウター(ドイツ)一人だけ。2019年から同週に「オーガスタナショナル女子アマチュア選手権」が開催されることになり、トップアマたちは難しい選択を迫られることになった。
「世界トップ選手たちの中でプレーする経験は、大きなチャンス。初めてのメジャー大会をプレーする場所としてこれ以上に歴史的な場所は考えられなかった」とコメントしていたクラウターに対し、「全米女子アマ」優勝で出場資格があった世界アマチュアランキング1位のローズ・チャンはオーガスタ行きを選んだ。
その唯一のアマチュアと予選同組に入った笹生優花。19年「オーガスタ女子アマ」で3位に入った前週には、最終日に今大会と同じミッションヒルズCCをプレーできる「ANAジュニアインスピレーション」にも出場していた。
優勝者には翌週の本大会切符も与えられる一戦だが、「当時も(ANAジュニアインスピレーションにも出ず)直接オーガスタに行く選手の方が多かったですね」と振り返る。
「自分だったら、オーガスタに行きますけどね」と笑い、「ここはプロになって頑張れば来られる。でも、オーガスタはアマチュアのときだけ」と多くのアマチュアが抱くであろう思いを“代弁”した。
その言葉通りに“頑張って”日本ツアー賞金ランク上位の資格で手繰り寄せた初出場。時差ボケ調整のため前週24日に渡米して万全を期した。「メジャーですからね。グリーンが硬くて当たり前、コースが難しくて当たり前だと思う。できるだけ自分もアジャストして、まず予選通過できるように。いつも通りゴルフを楽しんで、一緒に回る先輩プロから学べたら」。たどり着いた舞台に謙虚な姿勢で挑む。(カリフォルニア州ランチョミラージュ/亀山泰宏)