2020年 ANAインスピレーション

ステーキに心動く 渋野日向子ビックリ「67」

2020/09/13 07:43
会心のラウンドを終えて、ひじタッチ

◇海外女子メジャー◇ANAインスピレーション 3日目(12日)◇ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)◇6763yd(パー72)

会心の「67」に渋野日向子は頬を緩ませた。「久々の土曜日。自分の思っている以上のスコアが出てくれた。内容も良かったし、100点に近いゴルフができたかな」。52位で迎えた今季初の決勝ラウンドを6バーディ、1ボギーで回り、通算4アンダーの21位に浮上した。

前夜の青木翔コーチとの何気ない会話から60台を意識した。「60台だったら、ステーキをおごってくれるって言われたんですよ」。笑いを交えて今季自己ベストスコアの背景を説明したが、朝に指導を受けた技術面、バミューダ芝のラフから残り40ydの練習がバーディ発進の流れをつないだ。

「最初の何ホール目かで同じシチュエーションが出てきたんです。朝にやっていたので、良い感じに寄ってくれた」。ピンチを招きそうな場面でパーを拾い、16番ではピン左3mに絡め2つ目のバーディを奪った。この日はフェアウェイキープ率64%、パーオン率66%。「ひとつミスをしても、後のショットでカバーできた」

今大会で初めて実践したクロスハンドグリップでは、25パットにまとめた。長いパットを沈めた出だし10番、後半の3番は8mの軽いスライスラインを読み切った。「タッチを合わせる、打つところは打つ。そういうメリハリをつけられた」。最終9番(パー5)は10m超を入れてバーディで締めた。多くのトップ選手が苦戦する固く乾いたグリーンを攻略した。

池に入れた最終ホールのダブルボギーなど4打落とした前日のバックナインを悔やみ、高温の中で居残り練習をして、ショットのリズムを確認した。地道にトライ&エラーを繰り返す過程が、結果に結びついた。「(67は)正直ビックリですけど、うれしいです。あしたは攻めのゴルフをする。笑顔で終われるように頑張りたい」と力を込めた。

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