「私、リンクスでも戦える」河本結はダボ締めも95点の自己評価
◇メジャー第1戦◇AIG女子オープン(全英女子オープン) 初日(20日)◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇6649yd(パー71)
バーディなしの「75」。最終18番でOBからダブルボギーをたたいても、表情は明るかった。メジャー初挑戦となった河本結。4オーバー51位タイと惜しくも上位発進を逃しながら、わずかな自信が芽生えた。「私、リンクスでも戦える」――。
20m/s前後の風が吹き荒れた午後。パーを並べた前半の展開は難コンディションでは理想的とも言えた。それが8番(パー3)、10番で2m前後のバーディチャンスを外してアンダーパーを逃すと、11番で1mのパットがカップに蹴られてボギーが先行。14番(パー3)はティショットをグリーン奥にこぼして2つ目をたたいた。
18番では右ラフからの2打目がグリーン奥に転がり、白杭の向こう側に数十センチこぼれてOB。「完ぺきなショットがグリーン手前20ydのバンカーを越えたところに落ちた」というから悔やみきれないようで、本人の評価は違う。「きょうのゴルフは95点。安定していたし、しっかり低い球も打てた。ただ、アンラッキーが多かった」と前向きに分析した。
今季、米女子ツアーに身を置き、前週の「ASIスコットランド女子オープン」で初めて英国リンクスで戦った。雨風を浴び予選落ち。落ち込む気持ちにムチを打ち、「ローボール、フェード、ドローの打ち分けをものすごく練習した」。新しく知った種類の“難問”だからこそ、ショットメーカーの挑戦欲をくすぐられた。スコアメークに苦しんだ反面、「そこは通用した」という実感がある。「自信を持てますし、胸を張れるなと。自分の球を操る技術は自身を持てるところがあった。もっともっと、回数を重ねて経験したいなと思いました」
2日目は午前スタートとはいえ、引き続き厳しい天候が予想される。「自分が見えていないこと、想定以上のことが起こる。リスクマネジメントしながらゴルフを作っていかないといけない。でもこれぞ、全英女子オープン」と思いをかみ締めた。トップ集団の背中はまだ見える。「このコースはものすごく楽しい。疲れますけど、“ふるい”にかけられているような感じ。リンクスで戦える人と、戦えない人と」。もちろん、あしたも前者でいるつもり。