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<奇跡のイーグルVは、前週に手嶋とのラウンドがあったから!? 谷口徹の強さの秘密>

今年の「日本オープン」は、40歳の久保谷健一が制したが、この2人の40代にとっても、とりわけ思い出深い大会となったようだ。「みなさん、知らないでしょうけど」と、翌週の「ブリヂストンオープン」の会場で大会前日の水曜日に切り出したのは、谷口徹。「先週は、僕ら4日間とも一緒だったんですよ!」。

男子トーナメントでは通例として、予選2日間は大会側があらかじめ組み合わせを決めてある。そして決勝ラウンドからは、成績順に並び替えられるのだが、日本オープンでは決勝ラウンドで2人2組の2サムに組むのがこれまた通例となっているのだ。

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そんな状況の中で、初日から最終日まで同じ選手と回る機会というのは、そうそうあるものでないかと思うが谷口とそんな希有な経験をしたのが手嶋多一だった。

谷口は2004年と07年の日本オープンチャンピオン。そして手嶋は01年と、2人の歴代覇者は「お互いに良いゴルフはしていると思うが結果が伴わない」と、難セッティングと連日、強い風が吹き荒れる中でボヤキつつも、時折よもやま話に花を咲かせつつ、2人で腕を競い合った。

いよいよ最終日にもまた同スコアで、スタートの1番ティで顔をつきあわせた2人は、思わず苦笑いを浮かべつつ、「こうなったら2人でプレーオフでもしようか」と、冗談を言い合った。

谷口は3度目、手嶋は2度目の日本一には遠く及ばなかったが、これまた別の味わい深さに谷口はしみじみと、「ある意味、ケンケン(久保谷)の優勝争いより盛り上がって、忘れられない日本オープンになりました」と、話していた矢先も矢先だ。

翌週のブリヂストンオープンは、連覇の大会3勝目を挙げて、今季は2勝目。しかも18番は、ラフから入れる奇跡のイーグルで、逆転V。藤田の今季4勝目を封じることが出来たのも、前週に手嶋とのことがあればこそだった(!?)

それはちょっぴりこじつけだとしても、見るもの聞くもの、経験すること。すべて自分のパワーとエネルギーに変えてしまえるのが、谷口の強み。そんなふうに感じさせるこの2週間だった。

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