アマ・その他ツアー

ツアープレーヤーたちの理由<片山晋呉>

2007/02/19 00:48
プライベートでしか見られない片山晋呉のメガネ姿。アクセサリーひとつひとつにもこだわる理由があるのだ。

先月31日、自身34回目の誕生日に行われた3年連続賞金王の祝賀パーティは、参加者600人を超える盛大なものだった。芸能各界著名人のみなさんのお顔もたくさん見られ、あいにく来られなかった方は、わざわざビデオでお祝いメッセージを届ける徹底ぶり。その中でも、ある超人気アイドル歌手のコメントが可笑しかった。

「私、実は片山晋呉さんと初めてお会いしたときに『実物は、ほんとはこんなにカッコ良いんだ~』って思ったんです」と、いきなり問題(?)発言。一体どういう意味か?!とさらに耳を傾けると・・・。「私は、それまでずっと、“片山プロの真似をしたゴルゴさん”しか見たことがなかったんです。だから、片山さん本人を拝見したときに『うわ~、本物のほうが全然かっこいいじゃないの』と・・・(笑)」。

“ゴルゴさん”とはご存知のとおり、人気お笑い芸人ゴルゴ松本さんのこと。片山のソックリさんということで話題になり、プロアマトーナメントではテンガロンハットをかぶって登場するなど“賞金王”になりきった芸も披露している。

某アイドルは、ゴルゴさん扮する片山に姿を重ねてイメージを膨らませていただけに、実物とのギャップが大きかったようで、この祝辞には、思わず本人も吹き出してしまったものだ。

ゴルゴさんと似ている、というのはまあ不可抗力としても、コース内外でのパフォーマンスが何かと話題になる片山。周囲をあっと言わせる行動の数々。一見、その場の思いつきのようにも見えるそれらには実は、すべて本人が熟考を重ねた末の理由がきちんとある。

たとえば、すでにトレードマークとなったテンガロンハットは、背の低さと顔の大きさのバランスを気にした本人が、なんとか引き締まって見える方法は、と考えた末の選択だった。アゴのヒゲもそう。頬の下辺りのヒゲを指しながら、「これは、エラが張っている顔の輪郭ができるだけ小さく見えるように。シャドウの効果を狙っているんです」と、テレビ番組の中で大真面目に答えている。

プライベートでは伊達メガネを愛用。フレームだけでも数十万はするという高価な楕円型のメガネは、より顔がシャープに見えるように、という作戦だそうだ。そして、ラウンド中の派手なリアクションは、「大好きなツアーを、僕らで盛り上げたい」という熱い思いの何よりの表れ。昨年、賞金王が決定したインタビューで、「まだ、富士山の五合目あたり。車を降りて、準備運動をして、いまやっと登り始めたくらいかな」と語った。目指す頂点はまだまだ先、と言いたいのだろう。今年も、ハイレベルなゴルフとともに、一体どんなパフォーマンスで楽しませてくれるのか。とても楽しみだ。