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2018年 マスターズ
期間:04/05〜04/08 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)

佐藤信人の視点 勝者と敗者

日本勢4人 カギは“マスターズモード”への切り替え

今年のマスターズには日本勢4人が出場します。7度目の出場となる松山英樹選手、4度目の池田勇太選手、そして初出場の宮里優作選手と小平智選手です。

松山選手は、手首の負傷から復帰して間もない実戦ではあったものの、先週の「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」では何ら問題なく、ショットの精度はいつも通りといった状態に見受けられました。ややパットに苦戦するところもありましたが、彼にとってオーガスタのようなベント芝の高速グリーンは得意とするところ。すでにマスターズの経験も豊富に持っているので、練習日から調整していけば、しっかりタッチは合わせられると思っています。

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あとは、マスターズで好結果を残すために、心技体の状態をマスターズ特有の“マスターズモード”に切り替えることが求められます。マスターズモードは、ほかのどのメジャー大会でも代用できない、特殊なモードと言えます。松山選手に限りませんが、早い段階で切り替えられれば、彼はいつも通りのショット力で確実に優勝争いに加わることができるでしょう。

今週発表された世界ランキングで出場を決めた小平智選手。先週のマッチプレーでは、フィル・ミケルソンを相手に一時大きく差をつけるほどの善戦を見せてくれました。敗れはしたものの、調子は上々。昨シーズンは常に世界ランキングを意識してきたわけですから、ショットの調子がどうこうという前に、夢の舞台に立てた思いや最高潮に達した士気を、すべてプレーにぶつけてほしいと思います。

小平選手よりひと足早く出場を決めた宮里優作選手は、昨年末から長い期間調整を続けることができました。この2~3カ月間、誰よりもマスターズに照準を絞り、コースや戦況のイメージはできていると思われます。マッチプレー初戦で松山選手に敗れはしたものの、プレーの内容は悪いわけではありません。予選を突破し、4日間の流れで戦うことができれば好成績につなげられるでしょう。

最後は池田勇太選手。彼もショットの調子が良いのは間違いありません。オフシーズンに取り組んだ肉体改造によって、飛距離は確実に昨季よりアップしました。もはや国内1、2を争うというレベルではなく、世界のトップクラスに入るかどうかというレベルまで達していると思えるほどです。マスターズには過去3度出場していますが、唯一予選を突破した初出場(2010年)での29位がメジャー自己最高位。「これで終わる選手ではない」と思っているのは私だけではないはずです。特に昨季は4大メジャーすべてで予選落ちを喫したこともあり、今季は並々ならぬ思いで挑んでくると思われます。

4選手それぞれ違った形ではありますが、調子とモチベーションは期待に値する状態といえます。あとはマスターズモードへの切り替え次第。早く切り替えのスイッチを見つけ、マスターズの舞台で大暴れすることを期待しています。(解説・佐藤信人

佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

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