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2017年 ジェネシスオープン
期間:02/16〜02/19 場所:リビエラCC(カリフォルニア州)

佐藤信人の視点 勝者と敗者

相性の悪い試合にも出場する石川遼の信念

◇米国男子◇ジェネシスオープン ◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322yd(パー71)

石川遼選手が「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」「ジェネシスオープン」と2戦連続予選落ちをしましたが、心配はしていません。誤解してほしくありませんが、ある意味「例年どおり」だからです。注目したいのは成績ではなく、石川選手がこの2試合に出場したことです。

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成績が出ないと「日本に戻ってきたほうがいい」という意見が出始めます。しかし、まったくその必要はありません。石川選手は米ツアーで戦いたい。打ちのめされても、米国での成功を味わいたいのです。確かに、日本ツアーでシーズンを通して戦えば、米ツアーよりも稼げるでしょう。しかし、お金ではありません。この2試合のこれまでの戦績に限れば、はるかに予選落ちのほうが多いです。稼げていません。いわゆる苦手コース、相性が悪い大会。そのような大会を回避する選手は多いです。ケビン・キスナーやスマイリー・カウフマンは、芝が向いていないという理由から1、2月の西海岸シリーズはほとんど出場しません。

石川選手も出なければいいのでは?いえ、出場するからこそ石川選手です。今季は、公傷制度を利用してのツアー参戦ですから、限られた試合数の中で来季のシード権を取るという大きなミッションがあります。周りは騒ぎ、気になり、焦り、葛藤していると思います。その中でも、相性の悪い2試合に出場したのは“チャレンジして乗り越えたい”という気持ちの表れ。米ツアーで戦う以上は「多くの壁を乗り越えなければならない」という思いを貫いています。それが、石川選手のゴルフのやりがいなのです。

スイングで懸念事項はありません。1月下旬の「ファーマーズインシュランスオープン」では4日間で60台を2回出しています。これまでも多くのことにチャレンジし、成功し、飛躍した石川選手です。これまでどおりやればいいだけです。成績を出すのが難しい米ツアーで壁を乗り越えたとき、その飛躍は計り知れません。

今季初めて予選落ちした松山英樹選手も同様に、心配する必要はありません。一つ言えることは、松山選手、石川選手がプレーした時間帯は特に天気が悪かった。何かが狂ったわけではありません。ダスティン・ジョンソン選手は32歳という年齢や2人目の子どもが誕生など、まさに充実が生んだ優勝、世界一です。松山選手やジョーダン・スピースなど世界ランキング上位6、7人は、プレーがかみ合ったたら強い勝ち方をすることをあらためて示しました。マスターズまでの戦いが楽しみになってきました。(解説・佐藤信人

佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

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