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佐藤信人の視点 勝者と敗者

賞金レースの主役に!小平智が猛スピードで磨き上げた小技

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日(12日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7246yd(パー72)

「おまえの“ショット力”があったら、いつでも60台出せるよ(笑)」

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「三井住友VISA太平洋マスターズ」で今季2勝目を挙げ、賞金レースの主役に躍り出た小平智選手が、仲の良い谷口徹選手にからかわれる際のお決まりの台詞です。

ツアー通算19勝、2002、07年と2度賞金王に輝いた大先輩までもが嫉妬するほどの小平選手の“ショット力”。「飛んで曲がらない」といってしまえば簡単ですが、その飛距離や操作性、キレ味など、どれを取っても申し分ない一流のものと言えます。

ただし、絶賛する言葉の裏には「小技はそこまでじゃないよ…」ということを暗に意味していたかと思うのです。ですが、今大会で見せた小平選手のプレーでは、ショット以上に小技が光りました。

特に目をひいたのは、最終日の16番(パー4)の3打目で絶妙なスピンコントロールでキュキュッと寄せたアプローチショット。17番(パー3)のガードバンカーからピンそば50cmに寄せたリカバリーショット。優勝がかかった最終盤でこれほどの小技を出せたのは、積み重ねた経験や練習の成果ではないかと思います。

小平選手は大ベテランの谷口選手と違い、弱冠28歳でプロ7年目。まだまだ若手と呼べる世代で、ここまで小技を磨くことができたのは、常に目標を世界に置いて、腐ることなく地道に理想形を追い求め続けた結果だと思います。

そして今年は「WGCブリヂストン招待」「全米プロ」を経験し、世界レベルのプレーも肌で感じ取ってきました。

世界トップのプレーを間近で見て感じた凄み、逆にこれなら俺にもできると思わせた自信。小平選手がここまで急速に成長できたのは、それに値する何かを吸収してきたに違いありません。

これまで定評のあった“ショット力”に加え、今大会で見せた小技が加われば、世界の舞台でも十分戦っていけると思ったのは私だけではないでしょう。

少なくとも、谷口選手との楽しいやり取りのなかで、冒頭の台詞は減ってくるかな?と感じました。(解説・佐藤信人

佐藤信人(さとう のぶひと)
1970年生まれ。ツアー通算9勝。千葉・薬園台高校卒業後、米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ。93年に帰国してプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝した。勝負強いパッティングを武器に2000年、02年と賞金王を争い、04年には欧州ツアーにも挑戦したが、その後はパッティングイップスに苦しんだ。11年の「日本オープン」では見事なカムバックで単独3位。近年はゴルフネットワークをはじめ、ゴルフ中継の解説者として活躍し、リオ五輪でも解説を務めた。16年から日本ゴルフツアー機構理事としてトーナメントセッティングにも携わる。

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