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上田桃子「この年齢でも勝てる」若手に見せるベテランの背中

◇国内女子◇ヨネックスレディスゴルフトーナメント 最終日(9日)◇ヨネックスCC(新潟県)◇6456yd(パー72)

1打差の3位で出た上田桃子が「65」で回り、通算13アンダーとスコアを伸ばし、2位に6打差をつける圧勝でツアー通算15勝目を挙げた。3月の「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」に続く今季2勝目。賞金ランキングは5位から2位に浮上した。

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希望通りとなった海外メジャー優勝経験のある首位キム・ヒョージュ(韓国)との最終組。「相手はすごい。まずは逆転し3打差つけるまでは、集中する」。6番(パー5)からの3連続バーディで背中をとらえ、後退する相手を尻目に後半11番で4打差とした。突き放しても慢心することなく、「勝てると思った瞬間はなかった」と振り返る。パー5の最終18番は25mに2オンさせ「最後に3パットは“寒い”ので」と返しの2.5mを決めてバーディ締め。大歓声に頬を緩めた。

意外な流れで闘争心が高まった。前日、キムが日本ツアー参戦を熱望しているという記事を読んだ。最大限のリスペクトを持つ選手の一人だが、「素晴らしい選手で一緒に回ったら楽しいとは言ったけど、それは1年に1回程度で…。参戦までは聞いていないよ」と苦笑い。「“ちょっと待って”となった。毎週いるとめちゃくちゃ強敵。これ(参戦阻止を)、みんなに感謝されてもいいですよね?」。胸を張りながら、笑わせた。

前夜は大会期間中としては珍しく、日本酒をおちょこ3杯分だけ飲んだ。「私のトレーナーさんと(マネージャーの)弟が一緒に飲んでいた。お酒の名前とそこに書いてあることを見たら、これは飲まないといかんって」。1杯目は『ど根性』。2杯目の『屋守(おくのかみ)』の瓶についていたラベルには、「喜怒哀楽をコントロールする」と記されていた。「これを読んで直感があった」。攻めるか、守るか―。揺れていた気持ちは「自分のスタイルをぶつけるだけ。あしたは攻める」と固まった。

2005年プロテスト合格の32歳は、23人いる“同期”で唯一のシード選手。今季のシード選手の平均年齢は過去最年少の26.4歳で、確実にベテランの域に入る。前週までの13試合で1998年度生まれの選手が5勝と、ツアーは確実に世代交代の流れにある。

優勝会見で、台頭する若手について「(自分は)若手の壁になろう、というような意識じゃない」と言った。「ガツガツしている若いうちはどんどんいった方がいい。でも私が経験した道の多くを、彼女たちもきっといつか通るはず。去年活躍した小祝さくらちゃんや松田鈴英ちゃんが勝てていなくて、去年苦しんだ(同世代の)選手が先に初優勝した。私もいい時ばかりじゃなかった。それでも続けていれば、頑張っていれば、いいことはある。この年齢でも勝てる、それを見せたい」

賞金ランク1位の申ジエ(韓国)と約250万円差。ツアー最大のブランク戴冠になる2007年以来、12年ぶり2度目の賞金女王を争える位置にいるが、「それは気が早い」と笑った。「いまの若手の参考になるかはわからないけど、何か思ってもらえたらうれしい。自分がしてきたいろいろな経験は財産だと思う」。(新潟県長岡市/林洋平)

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