2019年 フジサンケイレディス

申ジエがツアー通算23勝目 「29」でハーフベストも更新

2019/04/28 18:38
申ジエ(右)が圧巻のプレーでハーフベスト「29」をマークした

◇国内女子◇フジサンケイレディスクラシック 最終日(28日)◇川奈ホテルGC富士コース(静岡県)◇6376yd(パー71)

首位と7打差の19位から出た申ジエ(韓国)が9バーディ、1ボギーとコースレコードを2打更新する「63」でプレー。7打差を逆転し、通算8アンダーで今季2勝目を飾った。31歳の誕生日を優勝で祝い、「韓国の親にプレゼントができた」と笑顔を見せた。

「6アンダーで回ればトップ10に入れる」と目標を立てスタート。前半3番、4番(パー5)を連続バーディとすると5番で3パットのボギーを喫した。「わたしもいいプレーがしたいとモチベーションをもらった」と前半に4つのバーディを奪った同組の松田鈴英のプレーが申の気持ちに“火”をつけた。

10番で残り130ydを9Iで右手前3mにつけてきて、バーディパットを沈めると、そこからが圧巻だった。11番(パー3)で手前3m、12番(パー5)で左5mを沈めて3連続バーディ。右4mを沈めた14番からも4連続バーディを奪った。「正直10番から18番まで、スコアも何連続バーディかも分からないくらい集中していた」と振り返る。

ツアーでの自身のハーフベスト「29」をたたき出し「アテストの時にスコアを見てびっくりした」。最終組が上がるまでは、練習場でプレーオフに備えた。

吉本ひかるの2打目が入らなかった時点で優勝が決まったが、「まだプレーしている選手がいたので喜びを表現するのは我慢した」という。吉本の初優勝を阻む形となったが、「これからだと思います。この経験が彼女のためになると思います」とエールを送る。

若手の壁になるという意識を強く持っている申。きょうも「後輩たちにさまざまなテクニックを見せたい」という思いを持ち、21歳の松田と24歳の松森彩夏とともに回った。「若い選手のパワーが攻撃的に変わった。すばらしいことだと思う。みんなのレベルが上がってきている。一緒に努力してレベルアップをしていきたい」。

31歳になっても衰えを感じさせない元世界ランク1位が、これからも日本ツアーを引っ張っていく。(静岡県伊東市/柴田雄平)

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