韓国で受けた衝撃 2勝目へ新垣比菜の成長
◇国内女子◇スタンレーレディスゴルフトーナメント 2日目(6日)◇東名CC(静岡)◇6571yd(パー72)
推薦出場した9月の韓国ツアーのメジャー大会「ハンファクラシック」。同組だったジェシカ・コルダのボールは、自分のものより30yd以上先のフェアウェイにあった。米ツアー平均飛距離9位のティショットを間近で見て、新垣比菜は「全部がすごいなと思った」。世界ランキング11位の雰囲気にも圧倒されたという。
同大会でタッグを組んだ清水重憲キャディに「セカンドショットの精度やマネジメントを徹底すれば必ず戦える。飛距離でスコアが決まるわけじゃない」と背中を押された。弱気だった19歳は、予選2日間のスコアでコルダを上回った。「海外のほかの選手も、飛距離が出なくてもスコアを出しているなと思った」と自信になった。
長年イ・ボミ(韓国)の相棒だった清水キャディには、6月の国内ツアーで初めてキャディバッグを預けた。まず、ヤーデージブックにメモを残すようアドバイスされた。それまではほとんどメモをしていなかったが、ホールごとに使った番手や距離、風向きなどを記せばその後に生きる、と説かれた。
今大会で今季5度目のコンビになる清水キャディは「いまでは、すごくきちんとやっている。安心して見ていられる」と目を見張った。首位タイを守った2日目は、前半9番に残り128ydからPWで30センチ、後半13番にも117ydからPWで30センチにつけた。この2つのOKバーディは、風向きや残り距離が似通っていた前日のメモが参考になったという。
4月の「サイバーエージェント レディス」以来になるツアー2勝目に向け、通算25勝の全美貞(韓国)とともにトップに立った。最終ラウンドの平均ストロークは今季64位(72.7672)。分が悪いのは確かだが、新垣は「いままでは最終日に伸ばせないと思っていたけど、そうでもないと思えるようになった」と胸を張る。格上相手に委縮してきた過去とは決別する。(静岡県裾野市/林洋平)