地元の大声援が後押し 成田美寿々が節目の10勝目
◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 最終日(24日)◇カメリアヒルズCC(千葉県)◇6620yd(パー72)
地元での優勝は格別の味。それが節目の10勝目なら、なおさらだ。単独首位から最終日をスタートした成田美寿々が5バーディ、ボギーなしの「67」でプレーし、後続に3打差をつける通算17アンダーで今季2勝目。生まれ育った千葉県で貫禄の強さを見せつけ、「背中を押してもらった」という大声援に包まれた。
自宅がある千葉・市原市から車で約35分。母校の拓殖大学紅陵高も約20分の距離にある馴染みの土地だ。成田の組には、ウエアをそろえた数人の応援団があとに続く。高校ゴルフ部の監督や後輩たちも駆け付け、完全ホームの雰囲気に包まれながら悠々とゴールテープを切った。
初日から、20アンダーで独走する“仮想”トーナメントリーダーの背中を追い続けた。通算12アンダーで迎えた最終日も、目標は変わらない。「追いつかれることを気にするのではなく、いかに20アンダーまで近づけるか。最後まで手を緩めることなくできた」。独走態勢で入った後半も、13番と15番(ともにパー3)でいずれも約3mのチャンスをしっかりと決め、気迫あふれるプレーを最後まで貫いた。
振り返れば、2012年にツアー初優勝を飾った「富士通レディース」も地元開催。「千葉県は試合が多いとはいえ、やっぱり地元で勝つことは難しい。初優勝と10勝目が千葉なのは嬉しいし、“もってる”のかなと思います」と不思議な縁は、より深まった。
次週のオープンウィークは、悲願であるメジャー初優勝を狙う「日本女子オープン」(9月27日~)の視察ラウンドに出向く。舞台は、千葉県野田市にある千葉カントリークラブ。「また千葉県になるので、頑張りたいですね」。3カ月後のメジャーが、いまから待ち遠しそうだった。(千葉県袖ケ浦市/塚田達也)