ツアー撤退の茂木宏美 ホステスプロとしてアマチュア枠で参加
◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 事前(20日)◇カメリアヒルズCC(千葉県)◇6620yd(パー72)
シード権を失った2016年の「大王製紙エリエールレディス」を最後にツアーからの撤退を表明した茂木宏美が、ホステス大会のプロアマトーナメントに“アマチュア枠”で出場した。比嘉真美子と同伴した初めての体験に、「迷惑をかけないか不安だったけれど、始まってみたらすごく楽しかった」と雨に濡れた顔が華やいだ。
所属するアース製薬から依頼を受けて決まったというプロアマ参加。降雨により9ホールに短縮されたが、「逆の立場になって違う世界が見えた。真美子ちゃんと回って、LPGAの選手のホスピタリティの高さ、先輩方が教えてくれたことはこういうことなんだな、って感じられた」と丁寧な接客態度や和やかな雰囲気づくりに感心しきりだった。
現在はジュニア向けゴルフ合宿への参加や、企業などを対象に講演を行う仕事が入っているという。講演テーマは14年2月の出産から2シーズン続いた“ママさんゴルファー”としての経験談を語るものが多いそうだ。この日コースに連れてきていた長女の和奏(わかな)ちゃんは今年2月で4歳になり、元気いっぱいにクラブハウス内を駆け回った。
16年末に決断したツアー撤退の意思はいまも変わっていないが、“現役”から退くつもりはない。見据えているのは、45歳で出場資格が得られるシニアツアーへの出場。小林浩美LPGA会長と斉藤裕子が、今年から新設された7月の「全米シニア女子オープン」(米国アラバマ州・ショールクリークCC)に出場することも刺激になっている。
あと4年余りに迫ったシニア入りを含めて、41歳の目の前には新しい世界が広がりつつある。「選手だからできること、選手じゃないからできること。それを見極めながらやっていきたい」とプロアマ関係者の輪に加わっていった。(千葉県袖ケ浦市/塚田達也)