目指すは20アンダー 畑岡奈紗は記録的勝利へ2打差首位
◇国内女子メジャー第3戦◇日本女子オープンゴルフ選手権競技 3日目(30日)◇我孫子ゴルフ倶楽部(千葉県)◇6706yd(パー72)
記録的な優勝へ向け、畑岡奈紗がまた一歩前進した。第3ラウンドを6バーディ、2ボギーの「68」で回り、通算13アンダーの単独首位に浮上。2位とは2打差で、大会連覇と2週連続優勝をはっきり視界にとらえた。
首位の申ジエ(韓国)を1打差で追って、通算9アンダーから出た。畑岡は序盤からアクセルを踏み込んだ。1番と3番がパー5。いずれもウェッジでピンにからめてバーディ。2番も1.5mを沈めて、3連続バーディ発進とした。4番(パー3)でボギーとしたが、8番、9番の連続バーディで一気に13アンダーまでスコアを伸ばした。
スタート前、小俣裕次朗キャディからは「20アンダーを目指そう」と声を掛けられていた。「まずは15アンダーを目指そうと思った」と畑岡。1つずつ、目の前の課題をこなすことが大きな成果に直結する。焦らず丁寧にホールを消化していった。
「チャンスホールが多い」と感じた後半だったが、1バーディ、1ボギーと足踏みした。この日唯一のボギーとした12番(パー3)は「うまく打ったつもりがバンカーにつかまって。(2.5mの)パーパットが大事だと思ったけど、ひとすじ外れてしまった」と唇をかんだ。「13番以降、チャンスがあったけど、決められなかった」と、伸ばしきれず後悔した。
それでも、18ホールを残して2位に2打差をつけている。大会連覇となれば、1977年の樋口久子以来、40年ぶりの史上2人目となる。大会連覇と2週連続優勝を達成したのは、2013年の「ニトリレディス」でのアン・ソンジュ(韓国)だけ。72ホールの大会最多アンダーパーの12アンダー(パー72)も視野に入る。
「2打差はあってないようなもの。優勝争いをしているときは、相手のスコアに頭がいきやすいけれど、自分の目標を達成するためにやりたいと思う」と畑岡は言う。公式戦の最多アンダーパーは14アンダー(2007年日本女子プロ選手権/飯島茜)。目指すは驚異の20アンダーだ。(千葉県我孫子市/今岡涼太)