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盟友・上田桃子は宮里藍と笑顔の“別れ”

2017/06/09 19:57

最終18番で宮里藍と上田桃子は互いへの思いを込めて抱き合った

◇国内女子◇サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 2日目(9日)◇六甲国際GC(兵庫)◇6538yd(パー72)

米ツアーでしのぎを削った盟友同士が、節目の競演を終えた。宮里藍上田桃子は、アマチュアの高橋彩華を交えた予選ラウンド2日間を完了。通算1アンダー41位タイとした上田は、イーブンパー50位タイで決勝に進んだ宮里との同組プレーを終え、長年の思いを巡らせた。

日中の熱波が和らいだ最終18番グリーン。四方からの歓声の中心で、ふたりは静かに抱き合った。どちらからも発せられたのは「ありがとう」という言葉。宮里の背中を追うようにして2008年に米ツアーに挑戦した上田。感傷的になって涙を流した前日とは一転して、“フィナーレ”は笑顔で互いをたたえ合うことができた。

「最高でした。“最後”の大会で一緒に回ることができてうれしかった。きのうは感情を押し殺そうとしたけれど、きょうは『絶対に負けないぞ』という気持ちでプレーしました」。ともに2アンダー22位タイからスタートした2人は前半、上田がグイグイと宮里を引っ張った。8番、9番と第2打をピンそば2m以内にからめるショットを連発して2連続バーディ。「(宮里は)ショットの調子が良くなさそうだった。自分がバーディを獲って火をつけたいと思った」と、相棒を鼓舞するようにプレーした。

宮里が16番で3パットボギーをたたいてカットラインが迫ったとき、上田は周囲と同じように「うわぁ…」と焦りも感じながら「けれど、ここからが彼女のゴルフの見どころだ」と思ったという。予選通過を確実にした17番のバーディパットのシーン。「ここだよな。これが藍さんなんだ」と、うなずいた。「数多くのプレッシャーがかかる場面でゴルフをしてきた人じゃないとできない。重い一打だったはず。それを分かった上で決められるのは、長くアメリカツアーでやった、あれだけの選手だから」

ともに米ツアーで戦った上田桃子と宮里藍は”最後”のラウンドを楽しんだ

国内ツアーで一緒にプレーしたのは2010年「ダイキンオーキッドレディス」以来、7年ぶりだった。上田は「この3年の中では、パットはアメリカで一番入っていた時期の状態に近いと思う」と、苦しみ続けた宮里の“カムバック”に太鼓判を押した。

だが、32歳での現役引退という決断を尊重するのが、戦友らしかった。「たくさんの人の声援がこれだけある。背中に乗っているものがどれだけ重いか、2日間一緒に回って、少しくらいは分かった気がする。誰よりも、責任を感じる人だからこその決断だと思うので、さびしいというよりは、大変だっただろうなと思った」

日本の女子ゴルフは、まもなくスーパースターひとりを失う。それは別のリーダーが誕生する機会にもなる。「彼女が背負ってきた責任、ゴルフ界に対する気持ちは、私ひとりじゃ背負いきれないけれど、後輩たちと一緒に女子ツアーを盛り上げたい。それが新たな責任でもある」と、上田はまっすぐな視線を向けた。(兵庫県神戸市/桂川洋一)


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