有村智恵 クラブを10本替えてイーブン発進
国内女子ツアー「ミズノクラシック」が8日(金)、三重県にある近鉄賢島CCで開幕。米国女子ツアー公式戦を兼ねた今週、米国ツアープレーヤーとして参戦している有村智恵は、5バーディ3ボギー1ダブルボギーと出入りが激しく、イーブンパーの36位タイで初日を終えた。
今週の大会前に「ほとんどのクラブを替えた」という有村。「前から残っているのは、ユーティリティ、5番ウッド、SW、パターの4本だけ」と、一度に10本を入れ替えるクラブチェンジを敢行した。
理由は、主戦場とする米国女子ツアーで苦しみ続けているショットの不調によるものだ。「今年は、本当に良いショットができたことがない。すごく振っても、ボールが上がらないし、止まらない。ちょっとクラブに頼ってみようと思った」。直近2試合の米国ツアーの低迷(マレーシア/64位、韓国/75位)も、有村を大胆な決断へと向かわせた。
ドライバーヘッドは先月末に発表されたばかりの「X-DRIVE GR ドライバー」最新モデルに替え、アイアンとウエッジのシャフトも以前より軽くした。全体的にスペックをワンランク易しめなセッティングとし、「振りにいかなくちゃ、という意識がなくなった」と、その狙いを説明する。
とはいえ、実戦で使用するのは今週が初めて。まだ完全に体に馴染んでいないことは、この日の内容が示す通りだ。前半9番のドライバーショットは「すごい方向に飛んでいった」と左に曲がり、それからは「右、左、どっちも飛んでいった」。後半14番ではティショットを右の崖下に落とし、ダブルボギーも叩いた。
そんな手探りのラウンドの中でも、「ドライバーは1、2ホール予期しないところに飛ぶこともあるけど、(以前より)20~30ヤード飛ぶこともある。アイアンも切れているので、フェアウェイにさえ置ければ」と、一筋の光明を見いだしている。バーディを獲れていることも、有村の気持ちを後押し。今シーズンの国内最終戦を笑顔で終えたい。(三重県志摩市/塚田達也)