2013年 ミズノクラシック

大山志保、あわや欠場も…“神頼み”からの首位発進

2013/11/08 18:51
一時は欠場の覚悟を決めた大山志保だが、初日単独首位スタートを決めた

三重県にある近鉄賢島CCで開幕した国内女子ツアー「ミズノクラシック」は、米国女子ツアー公式戦も兼ねた国内唯一の試合。43名の海外選手(国内ツアーからは35名)が参戦するフィールドで、6バーディ、2ボギーの「68」で回った大山志保が4アンダー単独首位発進を決めた。

実はこの日朝まで、大山は欠場のピンチに見舞われていた。前日の朝に首を寝違え、違和感が残った状態で練習ラウンドに出ようとしたが、いざボールを打とうとすると「サンドウエッジでもバックスイングが上がらない」というほどの重症。その後は早々にコースを離れ、マッサージと針治療に専念していた。

「昨日の段階では(プレーは)無理だと思っていた」と欠場を覚悟して眠りに就いたが、「奇跡的に治りました」と痛みは一夜にして治まり、迎えた初日のティオフだった。前夜の治療の効果はもちろんだが、奇跡的な回復の要因についてもう1つ、大山は笑顔を交えながら続けた。

「昨日の午後に、近くにある“女性の願いを1つだけ叶えてくれる”という神社にお参りにいったんです」。願いはもちろん、「首の痛みが良くなって明日プレーできる」ことだ。

賞金ランキング25位の大山にとって、残りわずかとなった今シーズンの目標の1つは、地元・宮崎県で開催の最終戦「リコーカップ」出場権が得られる現在の順位以上をキープすること。それだけに、「願いがかなって良かったです」と、今週の舞台を踏めた喜びもひとしおだった。

「回れるだけでラッキーだと思っていたので、今日は欲を出さないこと、ラウンドできることに感謝して回りました」。数々の神話が宿る伊勢・志摩の地で叶えられた願いは、大山の背中を最後まで押し続けるか。(三重県志摩市/塚田達也)

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