2013年 樋口久子 森永製菓ウイダーレディス

引退覚悟だった中村香織、初シード当確で次は…

2013/11/01 18:39
長いバーディパットを3回も決めて4位タイにつけた中村香織

国内女子ツアー「樋口久子 森永製菓ウィダーレディス2013」の初日、首位と2打差の4アンダー4位タイでホールアウトした中村香織が「パターが入ってくれて助かりました」と、足取り軽くクラブハウスに戻ってきた。

2番で7メートルのバーディパットを決めた中村は、続く3番ではさらに長い8メートル。6番パー5でも6メートルのバーディパットを決めてスコアを伸ばした。「最近、ショットがあまり良くなくて、今日も良いわけではなかったのですが、やっぱり長いパットが決まると気持ちもいいし、ゴルフが楽になりますね」。

ショットの中でも苦戦しているはドライバーを含む長めのクラブという。「今年は開幕前からショートゲームを課題に練習をしてきたので、アプローチとパターには自信もついて来ました」。テーマを絞った取り組みが奏功してスコアをまとめる術が身につき、今季の好成績につながっている。

今季は29試合に出場し、予選落ちは5試合だけと大崩れしなくなった。5度のトップ10入りを果たすなど現在の賞金ランキングは39位で自身初のシード権獲得は間違いない。「嬉しいですよ。開幕2戦目で4位に入れたので、今年は行けるかもと思いました。正直、今年クオリファイ行きが決まったら引退も考えていたので」と、意外な言葉が飛び出した。

もちろん、シードが確定した現時点だからこそ明かしたのだが、「もう若くはないし、引き際は考えていますね」と、いつも笑顔でニコニコの中村が、その瞬間は真顔になった。

「でも、やめる前に1回は優勝したいんですよね。優勝のチャンスは何度かあったけど、あと1歩、2歩が足りないんですよ。だから、残りの試合は優勝するぞっていう気持ちを強くもってやります」。

プロ入り6年目、27歳の中村はツアー選手の第一関門ともいうべきシード権獲得はクリア。次は、誰もが目指す“優勝”へ全力で突き進む。(千葉県市原市/本橋英治)

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