「勝った人にしかわからない緊張がある」 桑木志帆が味わう“渋野日向子の経験”
◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 最終日(16日)◇軽井沢72G北コース(長野)◇6590yd(パー72)◇曇り時々晴れ(観衆2930人)
メジャー「AIG女子オープン(全英女子)」を制した桑木志帆が、カットライン上の2アンダー50位で予選通過した凱旋試合を4アンダー42位で終えた。見えない重圧を感じた初日と違い、最終日は2バーディ、ボギーなしの「70」。それでも「まだ全然伸ばせました」と、内容には到底納得できなかった。
理由は分かっている。「ショットは結構いい感じだったので心配なかったんですけど、ちょっとパターだけ…」。3日間のフェアウェイキープ率は83.33%(35/42)で全体トップだった一方、平均パット数は54位の30.33。この日はパッティングで少し変えた部分もあるというが、具体的には「内緒です。すぐ聞こうとする(笑)」とはぐらかしつつも試行錯誤を続けていることを明かした。
伸ばし合いの大会で、初日に「71」で60位と出鼻をくじかれ最後まで勢いに乗り切れなかったが、メジャーを勝った後だからこそ知る感覚もあった。同じ岡山出身で2019年に全英女子を制した渋野日向子からは優勝後に「いろんなことがあると思うし、大変かもしれないけど頑張ってね」と連絡をもらったという。
7月「明治安田レディス」以来、約1カ月ぶりの国内ツアーに「やっぱりギャラリーが多い。久々にたくさんのギャラリーの前で試合できたのはすごく楽しかった」と振り返った反面、「絶対、私にしか分からない緊張感とか、日向子ちゃんもそうですけど、勝った人しか分からないものがやっぱりあるんだなって思いました」。世界一になった喜びの後に待っていたのは、今までと違う、味わったことのない視線や緊張感だった。
国内女王レースは2位の菅楓華に685.68pt差をつけて首位を走る。「成績が悪い中でも最後までやり遂げられた。(次も)出るからには優勝を目指したいので、毎試合頑張ろうと思う」。再び目の前の1勝を追っていく。(長野県軽井沢町/安平賢太郎)