2026年 北海道meijiカップ

どん底のルーキーイヤーから2年 「今思えば、あの経験があるから」吉澤柚月は頂点に立った

2026年 北海道meijiカップ 最終日 吉澤柚月
吉澤柚月の初優勝に涙はなかった

◇国内女子◇北海道meijiカップ 最終日(9日)◇札幌国際CC島松コース(北海道)◇6709yd(パー72)◇晴れ(観衆4634人)

待ちに待った瞬間は、予想外だった。吉澤柚月は初めてウィニングパットを沈めると、軽やかな笑みで一拍置いて、両手を突き上げた。グローブなどをキャディバッグのポケットに納めてから、18番グリーンサイドで待ち受けた仲間の元へ。同学年の吉田鈴都玲華、プロテスト合格同期の菅楓華と感謝のハグを交わした。

「もっと緊張していて解放感が…と思っていたんですけど、全然そんなことなくて。(ハグの時は涙が)来そうになったんですけど」。涙のない、さわやかなフィナーレだった。

2026年 北海道meijiカップ 最終日 吉澤柚月
絶望的なルーキーイヤーから2年

ルーキーイヤーの2024年は第1回リランキングまでツアーでフル出場して開幕から15戦連続予選落ち、16試合目「ニチレイレディス」で初の決勝ラウンドに進んだが、その後の3試合も予選落ち。まさにどん底を経験した。「あの経験があるから、今があると思います。…今思えばですけど」。この日は慌てなかった。安田祐香と並ぶ5アンダーの首位からスタートして「ボギー先行はダメ」と言い聞かせ、3日間通算で難度2位の2番(パー3)でバーディを先行させた。

流れをつかむと、後続と1打差の7アンダーで迎えた13番で3mのパーパットをねじ込み、14番(パー3)で8アンダーに。難度1位の15番では10mの下りスライスラインをジャストタッチで沈め、9アンダーで安全圏に突入した。

2026年 北海道meijiカップ 最終日 吉澤柚月
淡々とスコアをまとめた最終日

「15番のバーディは“神様のプレゼント”と思いました」と言う。しかし、プレー中はそんな興奮を出さない。今季の予選ラウンド平均ストロークが70.2333の1位に対し、決勝ラウンドは71.7619の41位。“鬼門”と言えた最終日だったが、ハーフショットほどの振り幅でヘッド軌道を確認するショット前ルーティンを1打ごとに繰り返し、淡々と5バーディ、2ボギーの「69」をマークした。

「ひとりカラオケ」が趣味の22歳はこの日のラウンド中、ある歌を口ずさんでいた。漫画、アニメなど「全部見ている」という実写版映画「キングダム」の主題歌で米津玄師の「夜鷹」。古代中国で低い身分から成りあがっていく主人公の姿に自分を重ね、リーダーボードのてっぺんを守り続けた。

2026年 北海道meijiカップ 最終日 吉澤柚月
先輩、同期に刺激を受けながら

頭に描く未来のシナリオも浮かれたところがない。同学年の竹田麗央、千葉・麗澤高の先輩である西郷真央吉田優利らが国内で結果を残し、世界で戦う姿にかつては「焦りがあった」と明かす。前週のメジャー「AIG女子オープン(全英女子)」を制した桑木志帆に刺激も受けたという。しかし、今は「日本で頑張りたい思いが強いです。メジャーに出てみたいけど、それは日本で頑張ってから」と冷静だ。

「自分はもともと最初からうまくいくタイプではないので」。足元を見つめながら、まずは2勝目へ、マイペースで歩んでいく。(北海道北広島市/加藤裕一)

この大会の画像をすべて見る

大会関連ページ

広告の後にも続きます

アクセスランキング

  • 総合
  • ツアー
  • レッスン
  • ギア情報

SPECIALコンテンツPR

特集記事PR

こちらもおすすめ

GDOサービス

GDOのサービス