「本当に大好き、愛してる」 河本結が母の日に贈ったメジャー初V
◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 最終日(10日)◇茨城ゴルフ倶楽部西コース(茨城)◇6718yd(パー72)◇晴れ(観衆7828人)
大歓声に包まれた最終18番グリーン。ウイニングパットを沈めた河本結は満面の笑みで両手を突き上げた。「4日間何も変わらずプレーしたけど、やっぱり4日目になって後半疲れてきてちょっとショットが乱れていたけど、そこをなんとか気持ちでカバーしながらプレーした」と難コースでの大混戦を制した。
昨年10月「スタンレーレディスホンダ」以来となるツアー5勝目は、自身初の国内メジャータイトル。さらに、これまでの4勝はいずれも3日間大会で、4日間大会での優勝も初めてだった。「今年は4日間大会で勝ちたいっていうのはあったので、すごい意識はしていました」
最終日のこの日は出だし1番でバーディを先行。5番(パー5)では3番ウッドでピンまで残り11ydの左エッジに運ぶと、58度のアプローチがそのままカップへ消えチップインイーグル。勝利に近づく一打に拳を握り締めた。
それでも5組前を回る鈴木愛が15番(パー3)でホールインワン、17番(パー5)イーグルと猛追を見せていた。歓声がどよめく中でも、「人のスコアに意識を取られることはなかった」と自分を見失わなかった。
「勝負だった」と振り返る17番(パー5)では、冷静な判断が光った。同組の選手たちが2オンを狙う中、河本は残り約230ydから7番アイアンで“刻む”選択。残り86ydから58度のウェッジで放った3打目をピン横30cmにつけた。
バーディを奪って単独首位に立ち、「すごく大人になったと思う。若い頃の自分だったら絶対にあの選択はなかった」。最終18番でも右フェアウェイからの2打目をピンそばにつけてバーディ締め。「デビューして10年近くやってきたことが、ちゃんと身になっているんだなって実感できた」と成長をかみしめた。
母の日だったこの日、会場には母・美由紀さんと弟・河本力の姿があった。ホールアウト後は美由紀さんと優勝を喜んだ。「母だけじゃなく父もですけど、決して裕福な家庭ではない中で、家族の貯金を切り崩しながら応援してくれたのでほんとに感謝してます」
通算1オーバーで制した4日間のタフな戦いも母譲りのメンタルで乗り切れたという。「母の日だから優勝を届けたいなって思っていた。生まれ変わってもこの家族でありたいと思うし本当に大好き、愛してる」。照れ笑いを浮かべながら語った言葉には、メジャー初制覇の喜びと感謝が詰まっていた。(茨城県つくばみらい市/安平賢太郎)