痛恨は12番からのノーバーディ 金澤志奈「私が優勝しないといけない場面だった」
◇国内女子◇Sky RKBレディスクラシック 最終日(18日)◇福岡雷山GC(福岡)◇6489yd(パー72)◇曇り(観衆3049人)
同じ最終組の神谷そら、小祝さくらを1打リードして入った最終18番で、金澤志奈はバーディを奪えなかった。6mのパットはわずかに外れて、ボールをマーク。パーパットをグリーン脇で待っている時、神谷が“逆転サヨナライーグル”を決めた。ぼう然としているようにも、キョトンとしているようにも見えた金澤は、現実を受け止めるしかなかった。
「思ったより平常心で、集中していいプレーができた」と最終日を振り返る。神谷、小祝と並ぶ通算9アンダーの首位で出て、11番までに4バーディを奪って13アンダーへ。その時点で1組前を回る鈴木愛、徳永歩を3打リード。神谷と小祝には4打差をつけていた。過去3度あった最終日最終組はいずれもオーバーパーをたたいて終わっていたから、最終的にボギーなしの「68」は確かに「いいプレー」だった。ただ「どのホールもバーディを取りにいっていた」中で、12番以降にバーディがなかった。
「そらちゃんも、さくらちゃんもいいプレーでした」と7月に30歳になる金澤は後輩をたたえるが「最後は私がバーディを取って(プレーオフなどで)優勝しないといけない場面だったので、パーになってしまったのが悔しいです」と唇をかむ。プロ9年目、すぐそこにあった初優勝にまたも届かなかった。
小祝は中盤まで2バーディ、2ボギーと伸ばせない展開から13番以降で3連続バーディ、最終18番もバーディ。「68」で回ったが、金澤同様、神谷に1打及ばなかった。「ベストは尽くせたんで仕方ないかなと思います。前半うまくいかず“厳しいゴルフ”だったし」。3月「アクサレディス」に続く今季2度目の2位を受け入れる。優勝した神谷を「そらちゃんは最後、すごいナイスゴルフでした。パットがきれいに入っていて」とたたえていた。(福岡県糸島市/加藤裕一)