有村智恵が出産を経て2年ぶりに“復帰” 運営4年目の課題と散りばめられた思い

2025年 KURE LADY GO CUP 有村智恵
育児しながら試合に出ることの難しさを実感する

有村智恵が13日、関東のゴルフ場で開催されたペアマッチ「KURE LADY GO CUP 2025 ~Let's MOVE 30's~」(ツアー外競技)に参戦。2年ぶりに選手としてプレー“復帰”を果たした。

日本のレギュラーツアーでは23年4月「KKT杯バンテリンレディス」を最後に産休に入り、双子の男児を出産した昨年も戦線から離れていた。

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通算14勝を重ねてきたツアーにも、「今季は数試合出させてもらう予定」と推薦出場へ着々と準備を進めている。試合に出る以上は成績を求める一方で、「自分の中で取り組んでいることが発揮できるか。試合に出て浮き彫りになった課題を練習するのが楽しい部分でもあった。今の自分でどういうゴルフができて、今の生活でどれだけゴルフを成長させることができるかが今の目標」と話した。

双子の育児を行う上で、「アスリートと母親業の両立はすごく難しい」と切実な思いを吐露する。アスリートである以上、体調管理は求められるが「少し寒くなって乾燥してくると子供たちは当たり前に風邪を引いて、当たり前にインフルエンザになる」のが悩ましいところ。

子どもから大人に風邪が感染するケースも少なくなく、「それが翌シーズンの出場優先順位を決めるQT(クオリファイング・トーナメント)の前に起きると1年間試合に出られない状況にもなる。実際にQTを受ける前に体調不良になった方の話も聞いていて、QTを受けないと順位がつかなくて推薦で出られる試合も限られる。この冬に体調管理の難しさを体験したからこそ、QTを受けられない人も出られる大会にしたい」と自ら運営に携わって育ててきたペアマッチに思いを向ける。

2025年 KURE LADY GO CUP 有村智恵
今年はプレーヤーとして復帰する

原江里菜とともに2022年から大会を始めて、早くも4年目。出場するには30歳以上であること以外に条件を設けておらず「江里菜と、お互いにどういう選手に出場してほしいのかが違う」と頭を悩ませ合っている。レギュラーツアーに復帰するためのステップとして参戦する選手もいれば、不振からの脱却のきっかけ作りを求めてとそれぞれ背景は異なる。

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「私は子どもを産んだことで試合に出ること自体にハードルがあると実感した。(出産をして)出られない人に出てほしい思いがあるけど、どれも正解」とうなずく。

15組計30人の女子プロが出場する今回は、前半6ホールは2打目以降ベストボールを選択するスクランブル方式、後半6ホールが交互にボールを打つオルタネート方式で競う。計12ホールで成績上位3ペアが決勝戦に進み、勝ち抜き戦を実施して優勝賞金556万円にたどり着く。

この競技方法を選んだ理由も「30代に入ってから、よりバーディ合戦が求められるようになったと感じて。経験を積んだ上で攻めるゴルフを強いられるのは、なかなか切り替えることは難しい。スクランブルは特に一人がパーを確定させられればもう一人が攻めていけたりする。いつもと違う思い切った攻め方をすることができれば、新たなきっかけになる」。大会を長く続けていくためにも、随所に思いが散りばめられている。(編集部・石井操)

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