「お二人と回ったことがないので…」政田夢乃は歴代女王と初の最終日最終組
◇国内女子◇大王製紙エリエールレディスオープン 3日目(16日)◇エリエールGC松山(愛媛)◇6575yd(パー71)◇曇り(観衆2569人)
ルーキー政田夢乃が初日に続いて今週2度目となる「65」をマークし、通算15アンダー2位につけて初めての最終日最終組に飛び込んだ。
3打差2位の好位置から出たこの日はフェアウェイキープ率42.85%(6/14)が示すように、少しティショットが散らばった。それでも、2番はグリーン右手前のラフから40ydほどのアプローチがカップに消えるチップインバーディ。9番(パー5)も3打目のウェッジショットがスピンバックして長い距離を残したが、これをねじ込んでギャラリーを沸かせた。
QTランキング147位で始まったシーズンの主戦場は、当初下部ステップアップツアーだった。同じエリエールGC松山で行われた4月のステップアップツアー「大王海運レディス」で予選落ちを喫しており、「始まる前はすごく不安で、この位置にいられるとも思っていなかった」と話す。
好成績の要因はレギュラーツアーで場数を踏み、少しずつ洗練されてきたコースマネジメントが大きい。「最初の方は(レギュラーでも)ピンにガツガツ行って、それがうまく行っていたから良かったんですけど…。いっぱい経験して、この“ガツガツさ”をなくそうというか、狙うところはしっかり狙うし、(場面によっては)セーフティに行かないと、すぐボギーを打ってしまうんだと学びました」。4月はティショットで1Wを握っていた、狙いどころが狭い4番も、この日は4UTを握ってチャンスメークした。
予選ラウンドで見せた強気のパッティングも少し封印。「3パットとか、もったいないのもあった。きょうは少し合わせる意識」とジャストタッチを心掛け、後半に4バーディを追加した。
大逆転シードへ単独5位以上が必要なメルセデスランキング61位から、一気に初優勝まで視界に捉える好位置で最終日を迎える。しかも、ペアリングは4打差の首位・山下美夢有、同じ2位の鈴木愛と歴代の年間女王2人に決まった。
「最終組ですし、お二人は回ったことがないので、余計に緊張しそうだなっていうのはあるんですけど…」と笑いながら、「ドライバーを修正できれば、セカンドも結構ピンについてくれているので、行けるんじゃないのかなというのはあります」。何度か顔を出してきた上位争いで芽生えつつある自信も、少しだけのぞかせた。(愛媛県松山市/亀山泰宏)