山下美夢有の優勝キャディに助言を受けた 仁井優花が「ポジティブ」に3位発進
◇国内女子◇NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 初日(17日)◇マスターズGC(兵庫)◇6506yd(パー72)◇晴れ
シード1年目でツアー未勝利の仁井優花が首位と1打差3位で滑り出した。「ショットのイメージがずっと悪くて、打つ前にネガティブになっていたんです。きょうはそうならず、ポジティブな感じでいけました」。7バーディ、1ボギーの「66」とマークし、笑顔を見せた。
締めくくりがうれしかった。パー3の17番はグリーン右前のバンカーを嫌がり、ボールがつかまってグリーン左奥にこぼしてボギー。まさにネガティブ思考からのミスだった。しかし、最終18番ですぐさま反省。フェアウェイから157ydを6番アイアンでピン50cmにつけるスーパーショットでバウンスバックに成功した。
2年連続年間女王・山下美夢有の存在が大きい。出身は山下が大阪府寝屋川市で、仁井が同じ大阪東部にある東大阪市。年齢も山下が1歳上なだけで仲がいい。
今週のキャディは、山下が今季初優勝を飾った前週「富士通レディース」でバッグを担いだ藤野圭祐氏。この日を前に自身の課題のネガティブさについて話をして「トップの選手にネガティブ思考はないよ」と助言を受け、心がけるようにした。
また、今週、会場入り早々に山下を祝福しに行って、逆に祝福された。10月8日が22歳の誕生日だったことで、女性に人気のブランド「ジェラートピケ」のルームウェアをプレゼントされたという。
昨季、メルセデスランキング27位で初シードを獲得。今季はツアー初優勝に向けてシーズンインしたのに、未勝利が続く。ランクは前週終了時に確定した日米共催「TOTOジャパンクラシック」出場資格の35位に遠く、シード奪取ボーダー上50位に甘んじる。「TOTOに出られないのが悔しくて。成績も昨年より全然悪いですし」。苦しみ続けたシーズンの終盤、ようやく仁井に巻き返しのチャンスが訪れた。(兵庫県三木市/加藤裕一)