上田桃子がリベンジへ「考えすぎるとダメ、シンプルに」
◇国内女子◇ニトリレディスゴルフトーナメント 3日目(24日)◇桂GC (北海道)◇6651yd(パー72)晴れ(観衆1240人)
後半15番でティショットを大きく曲げ、ペナルティエリアに入れてこの日最初のボギーが出た。「今年は本当に、こういうゴルフ」とミスショットが出た時に許容範囲に収まらない。上田桃子の表情が少し曇ったが、去年のリベンジは十分に狙える位置にいる。
この日25位から出た3日目に「66」をマークして8アンダー4位。「ティショットがラフに行くところが多くて」とフェアウェイを捉えたのは14ホール中、6ホールに留まったが、パーオン率は77%(14/18)とグリーンを狙うショットとパッティングで粘った。
2番からの3連続バーディもラフからのスタートだった。2番はラフからの2打目を6mに乗せると、これを決めてバーディ。イーグルを奪った12番は、ラフから残り109ydの2打目を50度で直接カップに入れた。最終ホールもティショットを左に曲げたが、上から10m弱を決め切りバーディ締め。1イーグル6バーディ、2ボギー「66」で、首位と2打差につけた。
昨年大会は、首位と1打差で迎えるはずだった第4ラウンドが悪天候で中止。第3ラウンド終了時点でトップに並んだ菊地絵理香、申ジエ(韓国)、岩井明愛のプレーオフになり、菊地が通算6勝目を挙げた。「ショットもパットも良かったので残念」と戦い切れなかったことは悔やまれたが、調子が良かったからこそ「仕方がない」と次のチャンスに向けて切り替えられた。
4位で終えた昨年大会を入れて、昨シーズンはトップ10が11度あった。予選落ちゼロ(棄権2度)で駆け抜けた昨シーズンだったが、今年は低空飛行だ。今年は20試合を終えて予選落ちが4度、トップ10は2度に留まっている。昨シーズンを終えてから原因不明の左手の痛みが出て、今年の5月頃まで引きずった。「体が良くなったと思ったらショットが悪くなって、今度はパター」と浮き沈みに悩まされる日々が続いていたが、シーズン後半に入って少しずつ状態もあがってきた。
「トップと5打差で、最終日を迎えられる位置にいたら良いなと思っていた」と迎えたムービングデーに猛チャージ。「考えすぎるとダメ、昨日もそうだったから、シンプルに。調子自体は悪くないので、あしたはしっかりそこを出せれば」。今季初優勝へ2打差からトップを追いかける。(北海道苫小牧市/谷口愛純)