川崎春花「常に自分と向き合う」 納得のショット2発で完全V
◇国内女子◇CAT Ladies 最終日(18日)◇大箱根CC(神奈川県)◇6652yd(パー72)◇曇り(観衆2292人)
最終18番(パー5)で50cmのバーディパットを決めた。川崎春花が笑顔とともに右手を突き上げて歓声を浴びた。
「今週はパッティングが決まってくれて、ショットもそれとかみ合ってよかった。その結果が優勝につながった」。4バーディ、2ボギーの「70」でプレーし、後続に3打差をつける通算13アンダー。3日間首位を守る自身初の完全優勝で大会を制した。
「自分の思い通りのショットができた」と18ホールで納得のいくショットは2発だった。まず前半9番(パー5)、93ydから52度で1mにつけたショットだ。
「ちょっと左からアゲンストが吹いていたので、ピンの上から少し戻ってくれたら良いなと思っていたら、その通りに飛んでくれた」。同組で追い上げを目指すペ・ソンウ(韓国)がボギーをたたく中、ここでバーディを奪って突き放した。
もうひとつが18番(パー5)で69ydから58度で50cmにつけたショット。「ピン手前にキャリーして止まってくれたら良いなと思っていたら、思い通りに」。渾身の2打以外にも、3日間のフェアウェイキープ率は86%(36/42)、パーオン率は79%(43/54)のショット力で首位を守り切った。
7月「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」と「大東建託・いい部屋ネットレディス」で2連勝の後は2試合連続で予選落ちだったが、ミネベアミツミ-から今週を含めて5戦3勝と驚異的なペースで勝利をあげている。「相手のこととか意識してしまう自分がいるけど、自分の中で抑えて、常に自分と向き合う」。結果が出ない試合でも、自分のゴルフを貫いてきた。
今夏のパリ五輪ゴルフ競技はファンの一人としてテレビ観戦した。目標とする稲見萌寧が2021年「東京五輪」では銀メダルを手にしているだけに、「オリンピックの舞台はかっこいい。(2028年ロス五輪は)チャンスが来るようにそれまで一生懸命頑張りたい」と目を輝かせた。
次週は今季海外メジャー最終戦「AIG女子オープン(全英女子)」(8月22日開幕/スコットランド・セントアンドリュース オールドコース)に参戦する。4年後の日の丸に向けて着実に結果を積み上げていく。(神奈川県箱根町/玉木充)