2024年 CAT Ladies

負のループを断ち切った兄の存在 佐藤心結「100点に近い内容」

2024/08/17 17:41
今季は不振が続く佐藤心結。6打差を追いかける

◇国内女子◇CAT Ladies 2日目(17日)◇大箱根CC(神奈川県)◇6652yd(パー72)◇晴れ(観衆2718人)

シード喪失の危機にいるプロ3年目の21歳、佐藤心結が笑顔でラウンドを振り返った。「久しぶりにノーボギーで回れた。100点に近い内容」。この日は5バーディで今季自己ベストの「67」でプレーし、18位から通算5アンダーの4位に浮上した。

出だし1番(パー5)から2連続バーディで飛び出し、4つ伸ばして後半へ。最終18番(パー5)は93ydからの3打目を48度のウェッジでピン右奥1mにつけてバーディ締め。ギャラリーから大歓声を浴びた。

今季は22試合に出場して予選落ち17回、年間ポイントレースは107位と低迷が続く。今週、好調の要因は、今大会3年連続でタッグを組む大学生で22歳の兄・俊貴(しゅんき)さんだ。「この試合だけ兄がキャディをする。それでリラックスした状態でできている。楽しみながら、ポジティブな感じで励ましてくれる。ミスしても大丈夫、大丈夫って。常にポジティブでいてくれる」。ゴルフは趣味で嗜む程度の兄だが、自身の性格を知り尽くしているだけにその存在が心強い。

兄(左)の存在が心強い

ルーキーイヤーから3季連続のシード確保へ、圏内の50位まで遠い位置にいる。「春先ぐらいまでは自分の気持ち的にもどんどん落ちていた。ゴルフがやりたくないって。すごく悪かったので、みんなの前で練習したくないって。負のループでした」。今季のパーオン率は62%で全体67位と、この2年間と比べてショットの精度も大きく落ちていた。

ショットのキレも戻ってきた

「仲の良い春花が優勝したのは自分でもうれしかった」と、7月に2勝をあげた同年代の川崎春花の存在が刺激になっている。最終日は、首位に立つその川崎を6打差で追う。「結果を求め過ぎると苦しくなる。そこは楽しくやったほうが成績は良くなるかな」と平常心を強調した。(神奈川県箱根町/玉木充)

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