課題はメンタル 「飛距離だけじゃない」泉田琴菜の学び
◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 2日目(10日)◇軽井沢72G北コース(長野)◇6685yd(パー72)◇晴れ(観衆3870人)
首位に5打差ながら、最終日を6位という好位置で臨むのはプロ3年目の泉田琴菜にとって初めてのこと。2021年11月のプロテストに合格してから、リーダーボードの上位で最終日に臨んだのも、3日目を終えて10位につけた22年「日本女子オープン」ぐらいだった。
大会2日目、順延した8ホールを終えて第1ラウンドを「70」にまとめた。その後の第2ラウンドは5バーディ、ボギーなしの「67」で回り、通算7アンダー6位に浮上。先週の「北海道meijiカップ」では、5位発進ながら2日目に「76」と失速して予選落ちと悔しさを味わった。投入したテーラーメイドの新ドライバー「Qi10 MAX」が初日こそ貢献したが、「2日目はそのヘッドに鉛を貼ったりしたらティショットが曲がってしまって。(コース内に)出すだけのボギーが多かった」という。
飛距離を持ち味とする一方、これまで精度に悩みを抱えてきた。今週は師事する尾崎将司の長男・尾崎智春氏にバッグを預け、慎重なプレーでスコアメークに注力している。師匠からの教えで「やっぱりドライバーで飛距離が出ないとだめって。飛距離を落とさずに、しっかり振り切る自信をもって」を心掛けてきたが、その思いがあふれるあまり「120%の力で振っちゃったり」しがちだった。「ショット力を気にしてはいるけど、気持ちを抑えるのが目標」とテーマを掲げる。
意識している分、今大会の予選2日間のフェアウェイキープ率は67.8%(19/28)とまずまず。先週に比べれば「無駄な一打はなかった」と言い切った。「飛距離も大事だけど、それだけじゃないのがゴルフなんだ」と学べたという。
今季の出場優先順位はリランキング(成績に応じた組み替え)を経て64位から38位に上昇。中盤戦の出場権を確保したが、現時点のメルセデスランキングは95位と、来季のシードが獲れる50位のボーダーラインから遠い。
初シードに前進する絶好のチャンス。「今週は妹とか家族が見に来てくれていたりするので、頑張りたいなというのはある。優勝はもちろんできたらいいけど、いまの自分に何ができるのかを考えてプレーできれば」と力を込めた。(長野県軽井沢町/石井操)