後ろから聞こえる声援に負けじと渾身の2オンも 佐久間朱莉は1打届かず
◇国内女子◇ニチレイレディス 最終日(16日)◇袖ヶ浦CC新袖コース(千葉)◇6621yd(パー72)◇曇り(観衆3588人)
トップと3打差の5位からスタートした佐久間朱莉は、7バーディ、ボギーなしの「65」でホールアウト。通算12アンダーで、今季3度目の2位となった。
1番(パー5)でバーディを獲ったほか7番(パー5)から猛チャージをかけ、前半を「32」にまとめた。折り返した10番(パー5)までの4連続バーディで首位を捕らえると、13番で単独首位に浮上。2021年にプロ転向して以降、目指してきた初優勝に向けて必死に食らいついた。
今季「富士フイルム・スタジオアリス」、「RKB×三井松島レディス」と2試合にわたって首位で最終日を迎えるもスコアを落として優勝を逃した。今週は、前半8番で10mを決めるなどパッティングで流れを切らさなかった。「そこまでずっと打ち切れなくて、弱くて入らないパットのミスが多かったのに、8番のバーディパットはすごくしっかりとタッチが出て決まってくれて。気持ちを奮い立たせる、すごく支えてくれたバーディ」と振り返った。
後ろには2組が控え、「リーダーボードは前半見ないようにしていたけど、後半は少し目に入ってしまうのもあって見ていた」。17番のティショットを打った直後、16番方向から岩井明愛がバンカーからバーディを奪って沸いた大声援が、佐久間の耳にも入った。「(順位を)抜かされたんだろうな」と思ったという。正確には首位に並ばれた状況だったが、残り2ホールでスコアを伸ばさないといけない。そんな考えが佐久間の頭に浮かんだ。
しかし、17番をパーで終えたことで、同ホールをバーディにした岩井に1打差をつけられた。18番はパー5。飛距離に自信がある岩井のことを思えば、イーグルを獲る勢いは必要だった。渾身の2オンに成功し、イーグルパットは5mほどだったが、1パットで決められず追いつけなかった。「やっぱり悔しいし、勝てなかったという思いもある。でも、最終日にいいゴルフができての2位という点では良かった」と次のチャンスを待つ。(千葉市若葉区/石井操)