佐久間朱莉「リベンジの一日」へ 価値あるバーディ締め
◇国内女子◇RKB×三井松島レディス 2日目(11日)◇福岡CC 和白コース(福岡)◇6305yd(パー72)◇晴れ(観衆5581人)
今度こそ21歳に勝利の女神はほほ笑むか。2打差の9位からスタートした佐久間朱莉が5バーディ、1ボギーの「68」で回り、通算7アンダーで岩井千怜、山下美夢有と首位に並んだ。あと一歩が遠いツアー初タイトルに前進して最終日に入る。
この約1カ月にわたり、最終日は苦い記憶ばかりが残る。4月上旬の「スタジオアリス女子オープン」では、佐久間と同じ首位から出た阿部未悠に1打差で振り切られた。同じく首位スタートの2週前「パナソニックレディース」でも、天本ハルカに逆転を許して7位。そして前週のメジャー「サロンパスカップ」では、歴史的勝利を飾った15歳アマのリ・ヒョソン(韓国)に1打届かなかった。
この日は1番(パー5)のバーディ発進で加速をつけると、3番と4番(パー5)で3m、5番で7mを決めて3連続バーディ。7アンダーで単独首位に立った。バンカーに入れた7番(パー3)で唯一のボギーとしたが、423ydの8番ではアプローチを寄せ切れなかった3mを沈めてガッツポーズ。初日の最難関ホールをパーで切り抜ける。
後半はピンチを切り抜けながらもパーを並べ、首位に1打差で迎えた最終18番パー5。「勝てなかったときは18番が入らなかったので、ぜったいに入れたい気持ちで打った」という4mのチャンスを決めてバーディ。最後の一打で首位タイに滑り込んだ。
「やっと入った…」といつも以上に安堵の気持ちが込み上げたのは、最終日に大雨の予報が出ているため。「最終日(のラウンド)があるか分からないくらいの天気みたいなので、せめてプレーオフへと思って」。もちろん54ホールを完遂できる可能性はあるにしても、最終日につながる価値あるバーディフィニッシュとなった。
優勝争いが続く展開に疲れは当然ある。惜敗を繰り返し、ときに悔し涙を流しながらも、「自分の中では、楽しみながらできています」とたくましい。「リベンジへの一日。頑張ります」。今度こそ、心の底から楽しめたと言える一日にしてみせる。(福岡市東区/塚田達也)