沖縄に行けない悔しさをにじませて 菅沼菜々の新シーズン開幕
◇国内女子◇明治安田レディス ヨコハマタイヤ 事前(6日)◇土佐CC(高知)◇6273yd(パー72)
“しょうがないこと”だと思っていても、やはり沖縄での開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」に出場できないのは「悔しい」。そうこぼすのは今大会で今季初戦を迎える菅沼菜々だ。プロ転向後に判明した「広場恐怖症」の影響で飛行機や電車といった公共交通機関に乗れない。そのため、沖縄への移動は今年も断念した。
初優勝を含め昨季にツアー2勝を挙げた。今年は「年間女王」はもちろんのこと「メジャー優勝」を目指している。しかし、9月に控えるメジャーのひとつ、「ソニー日本女子プロゴルフ選手権大会」の会場も沖縄(かねひで喜瀬CC)。「今年は、メジャー1試合は出られない」と表情を曇らせた。
それでも腐らずに、初戦に向けて調整を進め、車移動ではスポーツ動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」で観戦してほかの選手らの戦いぶりをチェックした。「やっぱり悔しい気持ちはすごくあるし、出たいというのはあったけど、でもすごく考えれば予選落ちした選手と同じ。まずは今週しっかり頑張りたい」と後ろ向きな考えを捨てて、気持ちを切り替えてきた。
オフにはスイングプレーンを見直してきた。「去年は優勝できたけど、一年間で見るとあまりスイングが全体的に良くなくて」と、トップ10が15回あった2022年シーズンのスイングになるように練習してきたという。「気を付けているのは(クラブの)上げ方。ちょっと(フェースが)シャットに強すぎている」とプレーする上での注意ポイントを挙げた。
今大会は4度出場して全て予選落ちとお世辞にも「相性がいい」とは言えないコースだが、「予選を通って上位で争えるように頑張りたい」。気負い過ぎず、少しずつマイペースに。まずは試合勘を取り戻すつもりで、新シーズンのスタートを切る。(高知県香南市/石井操)