2023年 伊藤園レディス

優勝かシードか… 揺れた木村彩子は今季ベスト2位で“安全圏”へ

2023/11/12 18:09
優勝かシード争いか…葛藤があった

◇国内女子◇伊藤園レディスゴルフトーナメント 最終日(12日)◇グレートアイランド倶楽部(千葉)◇6741yd(パー72)◇雨(観衆3554人)

木村彩子はメルセデスランキング(MR)47位だった。来季シード権はランク50位までで、残り2戦。安心できない位置で今週を迎えていた。

最終日は首位の西郷真央を4打差で追い、前半に2バーディ、後半も15番までに3つスコアを伸ばした。リーダーボードを見ながら「どんどん行こうって感じ」で目の前の一打に集中し続けた。

最終日は「67」で今季自己ベストの2位

西郷と3打差で迎えた17番(パー3/203yd)。距離もあり、グリーン左には大きな池。プレッシャーのかかるホールで、優勝の2文字がふと頭をよぎった。「キャディさんとも相談して、葛藤した。使うクラブと距離はぴったりだったのでなるべくピンに向かって行きたかったけど、池に入ると全部がパーになるので…」。

攻めるか。守るか。迷って、守った。「でも、センターへ逃げる代わりに死ぬ気で2パットのパーで上がろうと。腹をくくりました」。パーでしのぎ、最終18番も2オン2パットのパーで締めた。

MR41位に浮上。シード”安全圏”へ

ノーボギーの「67」にまとめ、通算13アンダーで今季自己ベストの2位。出場者が今季ツアー優勝者やMR上位者など40人限定の最終戦「ツアー選手権リコーカップ」を目指す思いはあったが「やっぱりシードが一番気になるところだったので。今回でそれはクリアできたかなと思う」。MRも41位に浮上して“安全圏”に入った。

来週は21年が7位、22年が11位の「大王製紙エリエールレディス」(16日開幕/愛媛・エリエールGC松山)だ。「あと1戦になるか(最終戦を入れて)2戦になるか分からないけど、来週は得意なコースなので頑張りたい」と気持ちを新たにした。(千葉県長南町/内山孝志朗)

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