「隙がなかった、十分頑張った」 菊地絵理香は大会3度目の2位
◇国内女子メジャー◇日本女子オープンゴルフ選手権 最終日(1日)◇芦原GC海コース(福井)◇6528yd(パー72)◇雨のち晴れ(観衆9127人)
「十分、頑張ったかなと思います」。通算12アンダーでプレーを終えた菊地絵理香は、落ち着いた表情で長い一日を振り返った。
原英莉花を1打差から追いかけた最終日は、ボギーなしの2バーディ「70」。必死で日本タイトルを求めた18ホールは、「一生懸命すぎて、スコアも数えていなかった」と終わるまでボギーを打たなかったことにも気づかなかった。
パワーヒッターの原が、パー5で2オンを狙ってくることは分かっていた。「私は乗らないので、なるべく3打目で寄せてバーディを」と戦略を練って挑んだ優勝争い。パー5のスタートホールでピン手前4m前後に乗せたが入らず、予想通り2オンした原がバーディを奪って早々に差をつけられた。
それでも3番(パー3)で3m弱につけて1つ伸ばし、5番も3打目でチャンスにつけてバーディ。6番はラフに捕まりパーオンに失敗したが、3打目でピンのショートサイドに落としてバックスピンで寄せてパーセーブと技術で食らいついた。
本大会には18度目の挑戦で、2013年と15年もともに2位に終わっている。悲願のナショナルオープン優勝を目指したが、「原英莉花ちゃんがいいゴルフをしていましたし、隙がなかった」。1打差につけた5番(パー5)以降から、なかなかバーディを奪えずに差を縮めることはできなかった。
後半に入る時点で、トップを走る原とは2打差。スコアが動かないまま終盤まで進み、15番(パー5)で原のバーディでさらに差が広がった。16番も2.5mのパーパットをしぶとく決めた原に崩れる様子はなく、「ちょっともう、厳しいかな」と完敗だった。
「難しさは、出れば出るほど増してくる」と感じていたメジャーの舞台。惜敗に終わった自身56度目の国内メジャーに、「やり切りました」と息を吐いた。(福井県あわら市/谷口愛純)