勝負を分けた18番セカンドショット 山下美夢有の“深呼吸”V
◇国内女子◇富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 最終日(9日)◇花屋敷GC よかわコース(兵庫)◇6435yd(パー72)
「自分のリズムで、深呼吸をして打ちました。慌てないこと」と山下美夢有。通算9アンダー首位で岩井千怜と並んで迎えた最終18番だ。ティショットをフェアウェイに置くと、2打目は池越えの170yd。ほぼ同じ距離を残す岩井より先に5UTで1.5mにつけて、プレッシャーをかけた。
「一番良かったショット。会心でした。ノーボギーを心がけてやっていた。気持ちの部分でも、きょうは自分をコントロールできた」
岩井のセカンドショットは右手前バンカーに吸い込まれてボギーと後退。山下はバーディパットこそ外したが、難なくパーとして今季初Vとなるツアー7勝目を挙げた。
「しっかりと落ち着いてプレーできた。(岩井が一時首位に立ち)追いかける立場になったので、そのためにはどうしないといけないか考えた。こういう優勝争い、こういう戦いができたのは本当にうれしい」
難コースでボギーなしの4バーディ「68」でプレーし、大会を通じてのパーオン率は78%(28/36)。後続に1打差の通算9アンダーと、昨季の年間女王として貫禄を見せた。
2週後の海外メジャー「シェブロン選手権」と5月の米ツアー国別対抗戦「インターナショナルクラウン」には参戦しないと大会前に明言。5月「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」でのタイトル防衛など当面は国内ツアーに専念するとした。
一方で、6月22日開幕の「全米女子プロ」(ニュージャージー州・バルタスロールGC )や7月6日からの「全米女子オープン」(カリフォルニア州・ペブルビーチGL)には「まずは出る試合で優勝を目指したいなっていうのと、メジャーにも挑戦していきたい」と参戦を視野に入れる。(兵庫県三木市/玉木充)