予選落ち続き「きつかった」 新垣比菜は5年ぶりの下部ツアーをキッカケに復調へ
◇国内女子◇富士通レディース 2日目(15日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6689yd(パー72)
賞金シード復活を期して迎えた今季、新垣比菜は「5月からはずっときつかったですね」と振り返る。QTランキング19位の資格で前半戦の試合を確保して27試合に出場してきたが、予選通過したのはわずか6試合。気落ちもすれば、練習に行きたくない気持ちになった日もあるという。
「すごい落ち込むとかではないですけど、予選落ちしたときはすごくショックで。でも翌週始まる時には『今週は頑張ろう』と。でもまた予選落ちしてショックを受ける…の繰り返しでした」。原因を究明しながら、ひたすら練習に励む日々を過ごしてきた。
主にドライバーショットに気をかけてきたが、「ショットばかりに気持ちが行って、アプローチやパター練習にも時間を費やせていなかった」。練習の時間配分を変えるなどして復調のきっかけを探ってきた。
悩みを抱えて苦しむ中、5年ぶりに出場した9月のステップアップツアー「中国新聞ちゅーピーレディースカップ」が転機となった。初日同組でプレーした櫻井心那ら年下選手のプレーぶりに感化されたという。
「女子プロ選手権の頃から1Wが飛び始めて手ごたえはあったけど、(同組で回った選手らが)すごく飛距離が出ていて30ydくらい置いて行かれて。みんな、ちゃんとしっかりと振っていたので、私もそうしようかなと思ってから、良いボールがだんだん打てるようになりました」。5番と18番で測定された2日間の平均ディスタンスは全体1位の259.750ydをマークした。
徐々に自信を取り戻したショットにつられるようにパッティングも決まり、6バーディ、1ボギーの「67」。トップと4打差の通算9アンダー4位で最終日を迎える。「ずっと予選落ちだったので、こんな上位にいるのが変な感じですが、明日は楽しみながらゴルフをしたい」。再起に向けて大きく弾みをつける。(千葉市緑区/石井操)