系列コースでリベンジに燃える 有村智恵のパット改善のプロセス
◇国内女子◇ニチレイレディス 初日(17日)◇袖ヶ浦CC新袖C(千葉)◇6563yd(パー72)
2018年にツアー14勝目を挙げて以来、勝利から遠ざかっている有村智恵が首位と2打差の6アンダー3位で滑り出した。5月「ブリヂストンレディス」(袖ヶ浦CC袖ヶ浦コース)で逃した勝利に前進した。今大会の舞台は同大会の系列コースとあって、「いい意味でリベンジしたい」と闘志に燃えている。
前週大会の最終日に「80」をたたき、今週はパターをテーラーメイドのトラスシリーズ「TB1」から「TB2」にして、ヒールタイプのシャフトだったのをセンタータイプに替えた。
きっかけは目澤秀憲コーチが自宅で有村のバックアップ用のパターを発見したこと。長さを標準の33.5インチに合わせ、グリップも差し替えたものを手渡された有村は「アームロックみたいな気持ちで打ちたくて、ネックがあるほうが構えやすかったけど、やっていくうちに分からなくなったりして。久々に交換したら違和感なくハマった」という。
前半2番でピン手前から10mほどのバーディパットを沈めると、5番も入れてバーディ。7番ではピンそば1m強の微妙な距離をしっかり沈めてスコアを伸ばした。後半も10番、11番でバーディを奪って、最終18番のパー5ではピン奥2m弱のバーディパットをカップインさせた。
握りも順手からクロスハンドにも変更した。18ホールすべてをクロスハンドでプレーしたのは「もうかなり前。若い時にやった記憶はあるけど、10年以上前かも」。今大会では名手・朴仁妃(韓国)のパッティングを模倣し、「あまり左肩が上がらない」イメージでプレーしているという。
前週「サントリーレディス」で2歳年上の藤田さいきが最後まで優勝争いを演じ、「かっこよかったです」と闘志を目に焼き付けた。短期決戦となる3日間大会で好調な滑り出しとあれば優勝争いも視野に入るが、「今週は旦那が出張でいない。(優勝したときの)写真撮影の心配をしなくていい…」と心置きなくミセスVを狙っていく。(千葉市若葉区/石井操)