800万円×4の奇跡も 勝みなみは7年ぶりのコースを「楽しむ」
◇国内女子◇リゾートトラストレディス 事前情報(25日)◇メイプルポイントGC (山梨)◇6580yd(パー72)
山梨の丘陵コースで大会が開催されるのは2015年大会以来、7年ぶり。愛知・セントクリークGCで行われた前年大会で優勝した勝みなみはフィールド内で当時を知る数少ない選手でもある。
アマチュアだった高校2年時に出場。ただし、「ほんっとに覚えてない!」と記憶は曖昧というか、すでにない…。「予選で落ちたと思っていたんですけど、お母さんがキャディで『予選を通って、(アップダウンのあるコースは)めっちゃキツかったと…」。初日は首位に1打差の3位発進、最終的に11位と堂々の成績を収めた。
昨年9月の「日本女子オープン」で2勝目を挙げたシーズンの翌年、今季はここまで未勝利。11試合の出場でトップ10入りが2回に終わっている。「思い通りにはいっていないですけど、ショットはだんだん良くなって、『かみ合えばなんとかなる』というところまできた」と、ようやくエンジンがかかり始めたところ。「とにかくフェアウェイに置いておけば割と攻めやすい。“あとはパター次第”というゴルフをしたい」と意気込めるようになった。
うつむきがちだった最近、母をはじめとした周囲のサポートスタッフから、「もっとゴルフを楽しもう」と助言を受けた。前週は視界が開けたアングルからでも、ショットで球を左右から曲げて攻めてみると、挑戦欲が湧いた。「まだまだ試合はたくさんある。メジャーも3つ残っている。ピンチも楽しめるようなゴルフができたら自分では理想。結果も大事ですけど、楽しむことも目標にある」
大会は今年も最終日のホールインワン賞として、4つのパー3に各800万円のボーナスを用意。達成者全員が対象となり、記録されるたびに同額を支給する。「狙っていきたいですよね。4つ入ったら3200万円!」
ちなみに優勝賞金が1800万円ではあるが、昨年、山路晶が2日目に1ラウンド2回のエースを達成(最終日ではなかったため、急きょ計110万円の特別賞を設定)した大会だ。「山路みたいなことがあるかもしれない。自分もできるかもしれない。まずは予選をクリアして、1個でも入ってくれたら万々歳」と奇跡だって見据えている。(山梨県上野原市/桂川洋一)