逆転Vの西郷真央 劇的イーグルで「心臓がドキッ」
◇国内女子◇パナソニックオープンレディース 最終日(1日)◇浜野GC(千葉)◇6660yd(パー72)
「ギャラリーの方の歓声とボールが消えるところが見えて心臓がドキッとしました」。1打差を追う15番だ。169ydから西郷真央が少し抑えて6Iを振り抜くと、球はピン手前から転がってカップイン。イーグルを奪った。
「100点に近いショットが打てた。イーグルを獲って帰り道に“事故らないかな”と思った。こんなラッキーなことあっていいのか」
グリーン手前に池が構える18番(パー5)でも2オンに成功し、2パットのバーディフィニッシュ。1イーグル2バーディの「68」で回り、通算10アンダーとして2打差を逆転した。
首痛から回復し、3週ぶりの参戦。「そこまで自分に期待していなかった」と話したが、抜群の勝負強さを発揮し、今季7戦で4勝目を挙げた。
「前半バーディパットが入らなかったが、あきらめずにプレーしたことが結果につながった」。強風に苦しみながらも、3日間のパーオン率は75%(43/54)を記録した。
今週は、同じ麗澤高校卒業で2歳上の先輩プロ・河野杏奈がキャディを務めた。その河野から「ミスがミスにならない。ピンにしか飛んでいかないし、微妙なパーパットも入れる。後輩ですけど、尊敬できます」と絶賛された。
小学校時代からの知り合いで「まおちゃん」「あんちゃん」と呼び合う仲。優勝争いの最終日もたわいのない話で緊張を和らげてもらった。
次週は今季メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」(茨城・茨城GC西コース)。前年大会は3打差2位で最終日を迎えるも「75」と崩れて10位に終わった。
最高の状態でリベンジに挑む西郷は「みんながいつも以上に勝ちたいと思っている。優勝しようと思ってできるものではない」。地元・千葉での優勝を糧にしつつ、冷静にメジャー獲りを見据えた。(千葉県市原市/玉木充)