「いろんな握りで自分をごまかす」大里桃子流のイップスとの向き合い方

◇国内女子◇富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 初日（8日）◇石坂ゴルフ倶楽部（埼玉県）◇6475yd（パー72）

大里桃子はこの日、28パットとグリーン上での活躍が光った。「イップスだったので、30cmが思ったところに打てない。ずっと同じ（握り）のをしていると、ちょっと良くないかなと、いろんな握りをして自分をごまかしている」という。

出だし1番（パー5）で4mのスライスラインをねじ込んでバーディとすると、13番（パー3）では「90度ぐらい曲がるフックライン」の3mを沈めてスコアを伸ばした。

3年以上前からパットで悩み、ツアー2勝目を挙げた2021年5月「ほけんの窓口レディース」でも順手、クローグリップ、逆クローグリップの3種類を「気分」で使い分けてきた。この日も「指の置くところが違っていたり、4、5種類」と握りで工夫を重ねた。

2021年11月「大王製紙エリエール」第4ラウンド以来、19ラウンドぶりのノーボギー。最終18番は笑顔で50cmのパーパットを入れて、6バーディ「66」で首位発進を決めた。

「久しぶりにいいスタートが切れた。今年初めてぐらい。スコアを伸ばしていかないといけない」と厳しい表情は最後まで崩さなかった。次週は故郷・熊本で開催される「KKT杯バンテリンレディス」（熊本空港CC）を控えているだけに状態を上げていく。（埼玉県鳩山町／玉木充）