結婚会見みたい…堀琴音2勝目に「幸せいっぱい」
◇国内女子◇Tポイント ENEOS ゴルフトーナメント 最終日(20日)◇鹿児島高牧CC (鹿児島)◇6419yd(パー72)
「幸せいっぱいです」。ツアー2勝目を挙げた堀琴音は「結婚会見(みたい)になっちゃった」と続け、笑顔で喜びをかみ締めた。
「ハラハラ、ドキドキ」と1打差首位でティオフすると、前半に2つ伸ばして折り返した。しかし、10番で1.5mのパーパットを外してボギー。内田ことこが6連続バーディを奪い、堀は一時2位に後退した。
「気持ちだけは強く、とずっと思っている。ゴルフは18番のカップインまで何が起こるか分からない競技。悪いときでもいいときでも絶対にあきらめないと日頃から気にかけている」
16番(パー5)で120ydからPWで3mにつけてバーディを奪い、単独首位に浮上した。最終18番では10mから2パット。20cmのウィニングパットを沈めて両手を上げて拍手を浴びた。
初優勝の2021年7月「ニッポンハムレディス」はプレーオフを制したが、2勝目は逃げ切り。「1勝している心の余裕があった。自信になった優勝」と手応えを明かした。
相棒との“初優勝”にも笑顔を見せた。大溝雅教キャディ(56歳)とは2014年以来の付き合い。20年に大溝氏が胃がんで入院した際には、北海道まで見舞いに足を運び「早く戻ってきてよ」と励ましの言葉を送った。
小平智の米ツアー初優勝をアシストしたベテランは、これで日米男女を通じて通算32勝。「安定していた。精神的に強くなった」と堀の成長に目を細めた。「グリーンのラインも風も距離も分かんない。僕の仕事は基本、笑わしてナンボ」と得意のオヤジギャグで26歳の緊張をほぐした。
「絶対に謙虚で、絶対に選手ファースト」と堀も絶大な信頼を寄せる。次週「アクサレディス」(宮崎UMKCC)でも、あうんの呼吸で2週連続となるツアー3勝目を目指す。(鹿児島県姶良市/玉木充)