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26歳の飯田真梨、井上透コーチが見込んだ「発揮力」で勝負

新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期された日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の2020年度プロテストは、4月2日で1次予選の全日程を終えた。5月の2次を経て、6月に最終を控える。未曽有の事態の中、今回も多くの選手が合格率「3.3%」ともされる狭き門に挑戦している。彼女たちは何を思い、クラブを握ってきたのか? その素顔に迫る。

■2年連続で最終4打差に泣く…「あきらめ切れない」

2次予選を間近に、26歳の飯田真梨(いいだ・まり)は「風対策」に取り組んでいる。エントリーしたのは茨城会場(5月18日~/ザ・ロイヤルGC)。飯田は練習ラウンドをした上で「海が近く、風が吹くコース。距離が長いこともありますが、高低や左右の打ち分けもできれば」と話す。

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日大4年時(ゴルフ部は3年で退部)から4度目のプロテスト挑戦。1度目の2017年度は2次で、18年度、19年度は最終まで進みながら、いずれもカットラインに4打届かなかった。「4打は大きな差と思ってはいましたが、父親から『4日間で1日1打の差なら、どうにかできたんじゃないの』と言われ、あきらめ切れずにこの年齢になっても続けています。なので、『今度こそは』という思いで、まずはザ・ロイヤルGCを攻略して最終に行きたいです」

18年はテスト後のファイナルQT(ツアー予選会)で90位にランクされ、19年シーズンはJLPGA単年登録でステップアップツアー19試合、ツアー1試合に出場した。しかし、19年度テスト前に規則が改正され、20年度からはJLPGAの会員でなければ、QTを受けられなくなった。19年度テスト最終の参加者については、合格ラインから2打差以内なら1次QTに出場できる措置が取られたが、飯田はそこにも2打届かなかった。

■球筋変えて飛距離20ydアップ…「気持ちに余裕が」

20年から一転して“ツアー難民”となった飯田は、自分に不足しているものは「飛距離」と考え、球筋をフェードからドローに変えることを決断した。「井上透コーチから指導を受けるようになり、飛距離アップに取り組みました。ドローを苦手にしていたので、球筋を変えることには苦労しましたが、20年夏前には、ドライバーで20yd(210yd→230yd)はアップして、ロングで100yd以内から第3打を打つことが多くなりました。その分、気持ちに余裕が出てきました。今でもフェードを打とうと思えば打てるので、2次では打ち分けができるように調子を上げていきたいです」

井上コーチとの出会いは、2019年5月に放送された「ゴルフサバイバル」(BS日テレ)。ツアー優勝経験者も参加する中で初優勝を飾った飯田は、解説担当で出演していた井上氏に「素晴らしいゴルフをしていましたし、周りに流されない(能力の)発揮力がある。これからも期待できます」と言わしめた。現在も指導を受けながら、「頑張ってよ。(テストに)通る力はあるから」と励まされているという。

20年3月からメンバーになった「DSPE」(ツアープロを目指す女子ゴルファーを支援する団体)の月例競技会でも、同じ井上コーチ門下生の乗富結識西諭里らと切磋琢磨している。「私が年上なので、慕ってもらっています(笑)。他のメンバーやスタッフさんとも月毎に会って話すことで、元気をもらえています」

そんなお姉さんゴルファーの目標は、「テスト合格」ではなく、ツアーで活躍することだ。そのために2次を突破し、2年連続で「4打差」に泣いた最終の壁を乗り越える必要がある。「今は年齢のことは気にせず、目の前の一つひとつのことをやっていきます。でも、今回で必ず合格する思いです」。人生を懸けた5月(2次)、6月(最終)の戦い。今こそ、飯田が「発揮力」を出す時だ。

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