不安の開幕戦に名参謀 女王・鈴木愛は清水キャディとタッグ
◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 事前(24日)◇カメリアヒルズCC(千葉県)◇6622yd(パー72)
賞金女王の鈴木愛は2020-21シーズン開幕戦を前にアイアンの不安を口にした。「すごく悪いというわけではないが、下(地面)から打つような(短い番手の)クラブの調子が良くない。練習場では打てるけど体の開きが早くなっている」。自粛期間中は外出を控えクラブを握らず、当初はツアー開幕を夏場、もしくはそれ以降と想定していた。「ストレッチやトレーニングはしていたけど試合勘を含め不安な部分はある。柔軟性や筋肉的にも足りてない」と調整不足は否めない。
加えて静寂の中で行う無観客試合もマイナス要素。「普段は結構マイペース、ゴルフになると気性が荒くなる」と自己分析する26歳は歓声を受け気持ちを乗せていく。「ギャラリーがいて自分の気持ちが高まる部分は大きい。バーディを獲ったときにファンの方に拍手してもらいたい。波があった方が自分的にはスコアが出しやすいです」と話した。
それでも頼もしいサポート役がいる。男女ツアーで通算30勝以上をサポート、今大会では15年からイ・ボミ(韓国)の連覇に貢献した清水重憲キャディ。スポット起用で、昨年5月「ほけんの窓口レディース」以来2度目のコンビだが「調子が悪い分、マネジメントをしっかりやりたい。いろんな方で賞金女王やたくさんの優勝を経験している方。信用してゴルフができる」と絶大な信頼を寄せている。
この日は清水キャディのカメリアヒルズCCの統計データを基に風向きやコースマネジメントを確認した。「『このラフは良いけどこのラフはダメだから、こうしよう』って2人で相談しながら回れた。頭でもシミュレーションができている。まずは欲張らずに4日間やりたい」。名参謀とともにシーズン初戦に目を向けた。