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闘争心ダウンから奮起 稲見萌寧がロケットスタート

◇国内女子◇富士通レディース 初日(18日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6675yd(パー72)

今季1勝の20歳、稲見萌寧がロケットスタートを決めた。盤石のプレーで無傷の9バーディ。自己ベスト「63」をたたき出し、2位に2打差をつけた。自身初の首位発進となったが、「あまり特別な感じはなくて、9アンダーと聞いても、あーそうだったんだという感じ」とあっけらかんと話す。

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今週は昨年12月から師事する奥嶋誠昭コーチ(39)を初めてキャディに据えた。起用の理由と問われると「面白半分で」と笑ったが、「ロープ内で見るのと、成績だけ見ているのは違うと思うので、どういう傾向があるのか見ていてね」とシーズンの開幕前から依頼していたという。「プレッシャーのかかる試合は嫌だから、シードが決まってから。コースのアンジュレーションの少なくて暑くない試合」という条件で今大会でのタッグが実現した。

「どんなに良くても悪くても、笑って終わろうねと約束した」というスタート直後に「面白いことをやらかしてくれた」。奥嶋コーチが誤って手引きカートからキャディバッグを倒し「そこから笑いが止まらなかった」とまた“思い出し笑い”する。起用が自己ベストスコアにつながったのかと思いきや「…いつも通りできました」とやんわり否定。言葉の端々に良い関係性がうかがえる。

今年7月の「センチュリー21レディス」で初優勝を挙げ、その後も賞金を積み重ねてシード権が確実となり、一時は「闘争心が落ちてしまった」という。練習量こそ変わっていないが「集中力が若干かけていた。やってやるぞというか、はい上がってやる気持ちは少し欠けていたかな」。それでも「ぬるいよね。目標は2勝目だよ」という奥嶋コーチの声で奮起した。

2勝目に期待がかかる。「焦ってもいいことはない」としながらも、「1勝目は最後まで分からない戦いだった。最後の最後まで余裕でストレート勝ちしたいという思いはあります」と目の奥に野心を浮かべた。(千葉市緑区/柴田雄平)

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