パー3つ 木村彩子「人生初」の“珍”スコア
◇国内女子◇ゴルフ5レディス プロゴルフトーナメント 最終日(8日)◇GOLF5カントリーサニーフィールド(茨城県)◇6380yd(パー72)
赤の勝負服で25位から出たプロ5年目の木村彩子は1イーグル8バーディ、5ボギー1ダブルボギーの「69」でプレーし、通算7アンダーで19位。12ホール目でこの日初のパーとし、「人生でもパー3つはない」と記憶に残る“珍記録”で多忙な一日となった。ホールアウト後は「すごく忙しかった。疲れました」と口にしたが、当意即妙の受け答えは疲労の色を感じさせなかった。
スコアカードに「〇」、「△」と記号でつけているという木村。「あれ、パーがない」と思ったのはハーフを終えたとき。後半も出だしから2連続バーディ。「なんかきょうはパーが取れないかも」と“不安”が頭をよぎる。バンカーに入れた12番(パー3)で、1m弱のパーパットを残した。「これを外してボギーになるのかな」と思ったのもつかのま、初めてのパーでしのぐと、ギャラリーから「やっとパーが来たね」と声をかけられた。
「どうしようもないところに(ボールが)行ってボギーか、1ピン以内のどっちか」と調子の差が激しかった。13番(パー5)で残り220ydを3Wで打ってグリーン段の上2mにつけてイーグル。上がり3ホールの16番、17番(パー3)で連続パーの後、最終18番(パー5)は3打目をグリーン手前の池に入れて5オン2パットのダブルボギー。「◎」と「□」の記号をスコアカードに追加して、派手な締めくくりとなった。一時は通算10アンダーまでスコアを伸ばしたが、ラウンド自体は「30点」と自己採点は厳しかった。
4月の「フジサンケイレディス」から7月の「ニッポンハムレディス」までの11試合は、棄権1試合をはさんですべて予選落ち。その後の「サマンサタバサレディース」で17位。「持ち球のフェードが打てていなくて、出球を軌道修正して良くなった」とショットの不調から抜け出した。8月「ニトリレディス」では3日目に「66」をマークし、最終日にスコアを落としたものの今季自己最高順位の12位に入った。
今大会を終えて賞金ランキングは78位。次戦のメジャー「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」(12~15日、兵庫・チェリーヒルズゴルフクラブ)へ向けて、「私の賞金ランクだと(50位以内に与えられるシードはまだ)厳しいのでトップ5には絶対入りたい」と気持ちを切り替えた。(茨城県常陸大宮市/清野邦彦)