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渋野日向子「出てよかった」 過密日程の“凱旋”で感じたこと

◇国内女子◇北海道meijiカップ 最終日(11日)◇札幌国際CC島松コース(北海道)◇6531yd(パー72)

疲労と体調不良との戦いでもあった、海外メジャー制覇の翌週に臨んだ凱旋大会。首位を5打差で追った渋野日向子は5バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「72」と伸ばせず、通算4アンダーの13位で3日間を終えた。最終日は「出入りの激しいゴルフだった」と苦戦したが、後半にギアを上げる“らしさ”も披露。2連続バーディで大会を締めくくり、ギャラリーの大歓声に最高の笑顔で応えて最終グリーンを降りた。

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ようやく晴天に恵まれた最終日は、2006年に当地に会場を移してから最多となる7631人の観衆を動員。5打差からの大逆転を期待する熱気に包まれる中、ギャラリーから先に響いたのは歓声ではなく大きなため息だった。前半4番では左ラフからの128ydを9Iで打ち、「フライヤーとフォローの風」によりグリーンを大きくオーバー。ボールは傾斜下のラフまで転がり落ち、4オン2パットのダブルボギーとした。

「本当にもったいなかった」と下を向いたが、5番に向かう通路の前で手を差し出す子どもを見て表情が変わる。「自然と手が出ちゃう」と笑顔でタッチを交わし、「怒りをぶつけた」とフルスイングした1Wショットをフェアウェイセンターへ。2打目をピン左奥2m弱につけてバーディを奪い返し、即座にバウンスバック率1位の本領を見せつけた。

前半に2つ落として後半に入り、12番(パー5)では2mを決めてバーディを奪取した。後半に伸ばす得意パターンに持ち込むかと思われたが、グリーンを外した16番ではアプローチミスでスコアを落とした。後半では「全英」を含め7ラウンドぶりのボギーに「ショックだった」と振り返るが、すぐに前を向ける切り替えの早さも渋野の強みだ。

17番で1m、18番(パー5)で2mのチャンスを決めて、「狙って獲った」という2連続バーディ締め。この日イーブンパーに戻し、意識をしていたという「全英」を含めた連続イーブンパー以上の記録を25ラウンドに伸ばした。国内ツアーでは21ラウンド連続(最多はアン・ソンジュの28ラウンド)となり、横峯さくらと並び7位タイとなる。

ミスショットが重なり苛立ちを隠せない場面もあったが、何よりもギャラリーの応援が励みになった。「スコアが崩れても“頑張れ”と応援してくれる。とてもありがたかった」。開幕前から体調不良が続き、初日を終えた夜には38度以上の高熱も出た。それでも、最終グリーンですべての苦労が吹き飛んだ。「しんどいと思うこともあったけれど、出てよかったと思える大歓声だった」と余韻に浸った。

凱旋大会への出場は、同時に「だんだん自分がすごいことをしたことを実感できた」と、これまで乏しかったメジャー覇者としての自覚を深めさせたという。次週は長野県で開催の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」に出場予定。「今週ほどの疲れはないと思う。来週もみなさんに、しっかりとしたプレーを見せたい」。英国で快挙を果たしたスマイルシンデレラが、日本で次なるストーリーを紡いでいく。(北海道北広島市/塚田達也)

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