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<届け、僕らのゴルフ愛。スナッグゴルフが被災地へ>

日本で活躍する海外の選手たちも、オフシーズンのいまは、それぞれの母国で心を痛めている。先日、賞金王の金庚泰キム・キョンテ)はマスターズの出発前に、母国韓国からわざわざ日本に立ち寄った。日頃から「昨年の僕の活躍は、日本のみなさんが、暖かく迎えてくださったおかげ」と感謝する金は、「少しでも恩返しが出来れば」と、ツアーを統括する日本ゴルフツアーに1000万円の義援金を託して旅立った。

また久保谷健一は、海外の選手たちとタッグを組んだ。ニュージーランド出身のデービッド・スメイルと韓国のドンファンと米出身のハン・リージェイ・チョイらと知恵を持ち寄り、被災地にゴルフの初心者用レッスン器具「スナッグゴルフ」を贈ることに決めたのだ。

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彼らが何より気にかかっていたのは、ときおりテレビに映る被災地の子供たちの様子だった。「こんなときこそ、子供たちには気分転換になる“遊び”が必要」と、考えた。

避難所ではその遊び場所も限られてしまうだろうが、その点スナッグゴルフならそれほどスペースを取らず、屋内でも利用ができて、大人とも一緒に楽しめるのではないかと、思いついたのだ。

「僕らが大好きなゴルフを通じて、みなさんに少しでも楽しい時間が増えれば」と、さっそく購入した用具2セットと、5人で持ち寄った義援金は今はまだ各国に散らばる彼らのかわりに、マネジャーをつとめるクリス・トモさんと、リーの専属キャディの月森洋二さんが預かり、被災地に届けることになった。

搬送のお手伝いは、クリスさんのお友達で、仙台空港近くにあった乗馬クラブ「ベルシーサイドファーム」の経営者の方にお願いすることになった。その方はご自身も被災され、愛馬40頭が津波に流されるなど、被災者でもある。それでも、いちはやく避難所に駆けつけ、ボランティア活動を始められた。毎日車で40分かけて石巻市に通い、いま一番必要とされている物は何か。避難所の声をまとめて、物資を届けていらっしゃる方である。

選手らの義援金で、さっそく必要物資を買い込み、クリスさんらを出迎えてくださったのは4月1日。クリスさんは、選手たちの気持ちと一緒に、スナッグゴルフを避難所まで届けるつもりだった。子供たちの笑顔が見たかったのだ。

しかし、そのお友達に止められた。むしろ「まだ不安定ないまは、出来るだけ早く帰京したほうが良い」と諭されたのも、もっともだった。大津波にのまれた仙台空港周辺は、「この世のものとは思えない。テレビで見ていたのとも違う。想像を絶する無残な光景が、まったく手つかずのまま広がっていました」(クリスさん)。

スナッグゴルフはひとまずクリスさんのお友達の手にゆだねられた。「選手のみなさんの思いとともに、必ず子供たちに届けます」と、約束してくださった。「選手たちの支援は、これで終わるわけじゃないですし」と、クリスさん。今後も寄贈の輪を広げ、ゆくゆくは被災地でレッスン会が開けるくらいになればいいのにとの希望を持っている。

ジャパンゴルフツアーは今年も予定どおり、開幕戦「東建ホームメイトカップ」から、スタートすることが正式に発表された。久保谷とスメイル、ドンファン、リーとチョイの5人はスナッグゴルフとともに、子供たちに宛ててこんな手紙を同封している。

「私たちは、これからのプロゴルフツアーのシーズン(4月~12月)を、皆様のために戦います。いつも応援して頂いている私たちが、今度は皆さんを応援させて頂きたいと思います。日本、韓国、アメリカ、ニュージーランド等、色々な国籍の私たちは、みんな日本が大好きで、日本のトーナメントを中心に生活をさせて頂いております。今度は皆さんが僕たちを頼ってください」。

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