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プレーヤーズラウンジ

<現在賞金ランクトップ!! だけどプロらしくないプロって……>

いまをときめく18歳のように、どこでもかしこでも人々の目にさらされ、追いかけられ、プライベートすらほとんどない生活は、それはそれで悩みもあろうが、石川遼ほどではなくとも公衆の面前で、まったく騒がれないというのもまた寂しい。

藤田が、そんな憂き目にあったのは先週。「全英オープン」から帰国して、その足で翌週の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」へ。はるばるスコットランドから、火曜日の午後に会場のある北海道の千歳入りをした。セントアンドリュースでは残念ながら、予選落ちしてしまったが、もともと決勝進出することを大前提に立てていたスケジュールは今さら変更がきかなかった。

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かわりの飛行機便も取れず、やむなく週末はロンドンに滞在。「全米オープン」からハードなスケジュールが続いていただけに、ビッグベンを見て回るなど、久しぶりに家族水入らずの観光気分を味わえたのはリフレッシュ出来て良かったのだが、「2日もクラブを握らなかったのは、おそらく初めてだと思います」。無類の完璧主義者は、それだけでもう、不安になってしまった。

翌日の水曜日は、プロアマ戦。責任感に厚い男は「一緒に回るアマチュアのみなさんに迷惑をかけてはいけない」と、夕方は宿泊先近くの練習場でスイング調整に励んだのだが、「短パンにTシャツ姿がいけなかったのかなあ」と、苦笑した。誰もそれが、賞金ランキングでトップ(7月26日現在)を走るトッププロだとは気づいてくれない。それでも「ちょっと普通とは違う」と感じたお客さんが、一応はチラチラと視線を送ってくるのだが、声をかけてきてくれる人がいない。

「目立つように出来るだけ中央の席で打ってみたんですが・・・。やっぱり、僕はプロゴルファーのオーラが出てないんですねえ」と、肩を落とした。かねてより、「これぞプロの中のプロという存在感を持つことが目下の目標」と話していただけに、今回の件には心底がっかりしたようすだった。

でも、そういう体験を気さくに打ち明けてしまうあたりに、この選手の人の良さをよりいっそう感じてしまう。男子ツアーきっての“良いひと”は、一見ほどよく脱力系で、それでいて己の信じた道を貫く芯の強さを秘めていて、だからこそ不惑を超えた今でもトップを張れる。たとえばジャンボ尾崎のような凄みはないかもしれないが、小さな体をめいっぱい使ったスイングと巧みな小技は後を引き、根強いファンを離さない。18歳の後を引き継ぐのは、噛んでも噛んでも、なお味がする。そんなスルメのような41歳の賞金王かもしれない。

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