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ツアープレーヤーたちの一攫千金<小田龍一>

昨年の日本オープン覇者の妻が、写真を送ってくれた。約束を交わしたのは昨年末。11月のカシオワールドオープンで小田龍一が、最終日の最終ホールでイーグル賞を獲得した賞品は、なんと年末ジャンボ宝くじ3000枚分。

当コーナーの過去記事でも一度紹介させていただいたが、「1億円が当たったら、何を買おう!?」と、さっそく大晦日の当選発表を待ちわびて、ソワソワドキドキの夫を横目に奥さんの優子さんは、相変わらずおっとりと「それだけの宝くじが届いたら、すごい嵩になるでしょうねえ」とまるで女神の微笑みで「実際にどれほどになるのか私も楽しみ。着いたら写真をメールで送りますね」と、言ってくれていたのだ。

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さすが、昨年の日本オープンで日本一に輝いた男を支えた妻。そんな他愛もない会話もちゃんと覚えていて先日、実際に届いたのがこの写真だ。ほんとうに札束に見まがうばかりの大量の宝くじは、主催者の粋な計らいか、夫の誕生日でもある12月12日に鹿児島の自宅に届いたという。

当選日の翌日の2010年元日の朝に、当たり券を調べたのは優子さん。
新聞の切り抜きとにらめっこしながら、照合していったという。
「連番だったので、意外に短時間で済みました」とのコメントのあとに、笑顔の絵文字がついていたが、それでも3000枚をすべて見終わるのには実に2時間を要したという。

メールには、3000枚の打ち分けも丁寧に記されてあった。
「1万円が1本と3000円が30本。あとはすべて300円で締めて19万円の当たりでした」と。それで、肝心の夫は優子さんがようやく調べ終わるころに寝癖の頭で起きてきたばかりか「せめて100万くらいは行くと思ったのに。これだけあっても当たらないものなんだねえ」と、明らかに不満顔だったという。

なんでも今年7月にセント・アンドリュースで行われる全英オープンで資格を得ている小田は、この宝くじを大いに当てにしていたそうだ。「賞金でいつも応援してくださっている方を招待したい」と張り切っていただけに、なおさら落胆も大きかったようだ。

でも、まあそれだって、もともと棚からぼた餅のお金。「十分に夢も見させてもらったし、あのホール(高知県のkochi黒潮CC、18番)でイーグルが獲れるなんて、なかなかないんだから感謝しないと」と言って、夫をなだめたという奥さん。

そのかわり、さっそく換金した19万円は、新年早々に挑戦した米ツアー「ソニーオープン・イン・ハワイ」の軍資金に充てたこと明かした。それに加えて同大会ではきっちりと予選を突破し、68位で約100万円ほどを稼いだから、お土産代を入れたとしても、まあトントン。

それに、一攫千金を狙うより、プロにはもっと手っ取り早い方法があるではないか。
「・・・やっぱり、自分で稼げってことだよね」と気持ちを入れ直した夫に、しっかり者の妻は、何も言わずにただニッコリと頷いたそうだ。2010年度も相変わらずのおしどり夫婦のさらなるご活躍をお祈りしています。

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